12話 落下した先 ページ12
三次試験。
(常人なら)落ちたら終わり。
壁を使って降りようとしても無駄。
うーん、これもう飛び跳ねまくって地響き起こすしかないか。
地割れとか起こしてそこから床打ち砕けば地上に着く筈なんだけど。
ガラっ
A『!』
誰かが床の下へ落ちていくのを目の端で捉えた。
成る程、地響きでも地割れでもなかったな。
すぐ下の床を軽く踏み締めると、微かに「ガラ」という音が聞こえ、軽く沈んだ。
オッケー、ここか。
A『へえ、様々な試験ねえ』
ここからは、与えられた指示通りのことをしなければゴールには辿り着けないらしい。
統一性がない。
統一性がないのは個人的に腑に落ちないが、沢山のことを試されてそれを達成していけば、どこかで見ているであろう試験官さんも私の強さを嫌でも理解してくれる筈だ。
戦うのは好きだ。
自分の力に浸ることができるから。
誰にも負けない、自信があるから。
A『早撃ち対決?簡単簡単、機械が私に勝てると思ってんのぉ?』
A『えっ!レースゲーム!?赤と緑の兄弟中心の某レースゲームで育ってきた私にとってはこんなんやらなくても分かる勝ち確じゃん』
A『あんたこんだけで酔うんだあ、可哀想。私はこの程度じゃ酔わないよ。お酒飲み比べ対決なんて私とするもんじゃないって』
トリックタワーでひとり歩きが楽しすぎたA。
ひとり歩きが楽しすぎたAは、唐突に現れた穴に瞬時に対応できず、そのまま落ちて行きました。
行き着いた場所は、今から一人ずつタイマンで戦おうとしているゴンたちのもとでした。
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作者名:ゴンクラ命の荒川白希 | 作成日時:2023年3月17日 13時