対面 ページ29
ダーマにもザカオにも会った時にAさんの事を話した。驚いてはいたけどシルク達と同じ反応だった。俺は本当にいい仲間を持ったと思う。
Aさんの事は話した。だから今度はAさんに会ってほしい。Aさんにもメンバーに会ってほしい。双方にそう話したらAさんもメンバーも会いたいって言ってくれた。今度メンバーが全員揃う時にAさんを連れてくる事に決まった。
…
そして1ヶ月後。今日、メンバー全員が俺の家に来る。Aさんには先に来てもらったんだけど……。
[緊張してる?]
[うん……]
まだ皆来てないのに緊張してるAさん。初めて俺の家に来た時より緊張してるのが分かる。そわそわしてて落ち着きがない。だから俺はAさんの手を握った。
「大丈夫だよ」
口の動きで俺が言った事を理解したAさんは僅かに頷いた。手を繋ぎながらスマホのメモ機能を使って筆談をしてるとインターホンが鳴った。
《皆来たよ》
Aさんにはインターホンが聞こえていないから文でそう伝えた。分かりやすい程肩を震わせて不安な顔をしてる。キスして安心させてあげたいけど、キスしたら真っ赤になっちゃうな。Aさんの照れた赤い顔は俺だけが知っていたいからダメだ。未だにキスに照れるAさんも可愛いけどね。
ちょっと待っててとAさんに伝えて俺は玄関に向かった。ドアを開けると正面にいたシルクがよっ、と片手を上げた。
「Aさんもういるよ」
「悪い、待たせた?」
「大丈夫だよ」
シルクは普通だったけど他の皆は少し緊張してるっぽい。俺を先頭にしてリビングに向かうとAさんが筆談用のスケッチブック片手に立っていた。メンバーを見たAさんは急いでスケッチブックの表紙を捲った。予め書いてあった文を皆に見せる。
《初めまして、高千穂 Aといいます》
ペコッと頭を下げたAさんに対してシルク達も頭を下げた。俺が彼女が耳が聞こえないんだと言ったからかシルクも持ってきたらしいスケッチブックを取り出して何か書き込んでいく。
《初めまして。シルクロードです!》
シルクだけじゃない、皆それぞれスケッチブックを取り出して自己紹介し出した。これには俺もびっくり。Aさんも目を見開いて驚いている。
曰く、Aさんと会話するためにはこれしか思い付かなかったそう。それだけでもう充分だよ。俺はAさんの事を考えてくれたってだけで嬉しいから。
138人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瀧(プロフ) - wwwさん» 作者もです笑 作者の願望が詰まった作品になっております笑笑 (2019年7月18日 22時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - ああ、こんな恋したい (2019年7月17日 18時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ひなさん» そう言っていただけて嬉しいです!頑張ります(≧∀≦) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - wwwさん» ありがとうございます(*゚▽゚*) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - この小説好きです。投稿頑張ってください! (2019年7月4日 0時) (レス) id: 0d818dd5f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:瀧 | 作成日時:2019年7月1日 0時