恋人 ページ22
Aさんが俺の事を好き。彼女の想いを知って俺はふわふわとした気持ちになった。未だに信じられない気持ちもあるけど、Aさんは人が傷付く嘘をつかないから。
あぁそうだ、俺は大事な事を伝えられていない。俺と彼女はまだ特別な関係になっていないから、その言葉を言わなければ。Aさんの顔を隠してるスケッチブックを取って目を合わせる。
［俺と付き合ってください］
［はい、よろしくお願いします］
まさか人生で2回目の告白の相手が耳が聞こえない人だなんて、Aさんと出逢う前の俺は想像もしてなかった。でもこの告白は一生忘れる事はないだろう。嬉しくて嬉しくてまたAさんの手を包んだ。
俺今日本中……いや世界中で一番幸せなんじゃないかって思うくらい幸せ。心がポカポカしてる。それもこれもAさんが俺を好きだと言ってくれて、付き合う事になったからだ。
Aさんと恋人同士。そう考えるだけで頬が緩む。好きな人と付き合えるって凄い事だね。だって好きな人が自分の事好いてくれるんだよ？そんなの奇跡だよ。
「えっへへ……Aさん、好き」
どうしても気持ちを抑えられなくてだらしない笑い方になってしまった。でもAさんには今の“好き”は聞こえていない。手話で好きと伝えようと思ってるとAさんの口が動くのが見えた。
口パクだったけど、絶対に“私も好き”って言ってた。Aさんが好きって言ってくれるだけで俺は心が満たされる。ありがとうAさん。
大好き。だからいつまでも隣にいてほしいし幸せにしたい。俺にAさんを幸せにできるだろうか。でもAさんを幸せにするなら何だってするよ。
［そろそろ帰ろうか］
［……そうだね］
本当はまだ一緒にいたいって伝えたかったけど、もう大分暗くなってきてるから今日は帰ろう。俺はAさんの彼氏になったんだからこれからいつでも堂々と今日みたいなデートに誘えるし、今日が最後じゃないんだし。
Aさんをベンチから立たせて手を差し出す。遠慮気味に手を伸ばしたAさんの指に俺の指を絡めた。そう、恋人繋ぎ。恋人なんだからいいでしょ？Aさんは何か言いたげな顔してたけど気付かないフリをして歩き出した。
折角恋人になったんだからこれくらい許して。俺今すっごいバカみたいに浮かれてるんだ。好きな人と付き合う事になったら誰だってそうなるでしょ？
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瀧(プロフ) - wwwさん» 作者もです笑 作者の願望が詰まった作品になっております笑笑 (2019年7月18日 22時) (
レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - ああ、こんな恋したい (2019年7月17日 18時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ひなさん» そう言っていただけて嬉しいです！頑張ります(≧∀≦) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - wwwさん» ありがとうございます(*ﾟ▽ﾟ*) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - この小説好きです。投稿頑張ってください！ (2019年7月4日 0時) (レス) id: 0d818dd5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2019年7月1日 0時
