間接 ページ17
スプーンがギリギリ入るくらいだったけど開いたAさんの口にオムライスを乗せたスプーンを入れた。Aさんがオムライスを飲み込んだ事を確認してから手話で美味しいか聞いた。
顔を赤くしながらも頷いたAさん。こういうのに免疫がないAさんにはあーんは早かったかな……。でも俺の事男として意識してほしいし。
Aさんは自分のスプーンでスフレドリアを掬い、俺に向けて差し出した。お返し、って事かな？そんなに顔赤くして、無理しなくてもいいのに。でも嬉しいって思う俺もいる。
折角Aさんからのあーんなんだし、俺が断る訳がない。口を開けてAさんのスプーンにかぶりついた。あ、今思えばこれ間接キスだ。Aさんが気付いてるかは分からないけれど。
［美味しい？］
［美味しいよ］
本当は、Aさんにあーんしてもらった事が嬉しすぎて味があまり分からなかったんだけどね。これはAさんには内緒。
…
［［ごちそうさまでした］］
2人同時に食べ終わって揃って挨拶をした。料理も凄い美味しかったし、ここにして本当によかった。Aさんも満足そうだし。
伝票に手を伸ばしたAさんよりも先にそれを手に取った。俺がAさんをここに連れて来たんだし、俺に払わせてよね。
それを手話でどう表現するのか分からなかったから筆談用のスケッチブックに書き込んだ。
《俺が2人分払うから》
《自分の分は自分で払うよ》
《ダメ。男に格好付けさせてよ》
ね、と念を押せばAさんは渋々引き下がった。Aさんって押しに弱いな本当……。いつか悪い奴に騙されそうで怖いよ。あ、でも俺が守ればいいのか。
レジで会計をしてAさんと一緒に店を出た。未だに申し訳なさそうな顔をしてるAさんに向けて行きたい場所があるんだとスケッチブックに書いて手を引いた。
Aさんはあの公園の外だからか手を離そうとしたけど、手を握る力を込めて離さなかった。ごめんね、俺Aさんと手を繋いでいたいんだ。でもAさんはそれでもダメ、と言うように首を横に振った。
俺達が恋人って関係になったら、外で手を繋ぐ事を許してくれるのかな。ねぇAさん。
なんて、そんな事聞けない俺はヘタレだよ。下手な事言ってAさんとの関係を悪くしたくないから。
でも手は繋いで歩きたかったなぁ。俺Aさんの手好きだもん。
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瀧(プロフ) - wwwさん» 作者もです笑 作者の願望が詰まった作品になっております笑笑 (2019年7月18日 22時) (
レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
www - ああ、こんな恋したい (2019年7月17日 18時) (レス) id: 423bf3fc22 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - ひなさん» そう言っていただけて嬉しいです！頑張ります(≧∀≦) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
瀧(プロフ) - wwwさん» ありがとうございます(*ﾟ▽ﾟ*) (2019年7月4日 14時) (レス) id: 5c3fcd6700 (このIDを非表示/違反報告)
ひな - この小説好きです。投稿頑張ってください！ (2019年7月4日 0時) (レス) id: 0d818dd5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀧 | 作成日時：2019年7月1日 0時
