白石杏・襲愛 ページ29
事の発端は、帰り道。
いつも通りこはねたちと歌って家に帰る途中だった。
近道の裏道を通る。
普段から街頭がなくて不気味なそこが、なんだか今日は更に怖く思えた。
｢早く抜けよ…｣
恐怖を紛らわせるために、独り言を呟いた。
返信なんて、来ないと思っていた。
来て欲しくなかった。
『怖いのですか？魔法使いが貴方を守って差し上げます』
耳許で声が聞こえた。
｢だ、だれ！？｣
後ろを振り向くと、この世のものとは思えない美しい少女がたっていた。
歳は同い年、または中学生くらいに思えた。
…思わず見蕩れてしまった。
だから私は、背後からの刺客に気が付かなかった。
目が覚めると、暗い暗い部屋にいた。
『起きたんだね、お姫様』
目は冴えなかったが、声でその場にいることがわかった。
｢一体なんなの…！｣
『言ったでしょう？私は貴方を守る魔法使い。お姫様には私は必要でしょう？』
魔法使い？お姫様？
なにを言っているんだこの子は。
『何を言っているんだ。という顔をしているね』
くつくつと笑う。
『まぁ大丈夫。昔話をしようか』
昔昔あるところに、絵本がありました。
平凡な女の子が魔法使いに出逢いお姫様になるお話。
普通なら誰しもお姫様に憧れるでしょう。
ですが少女は、お姫様を変身させた魔法使いに憧れました。
ですが理想のお姫様は中々見つかりませんでした。
『でも、そこでようやく貴方に出会った！理想の、理想のお姫様』
彼女は恍惚とした表情で私を見つめた。
｢いやっ！帰して！｣
『そんなことを言うなら、足の健を切ってしまおうか』
ぞく。背筋に悪寒が走った。
『けど大丈夫。私は魔法を使えるの』
貴方が逃げる度に削いで治してあげるわ。
狂っている彼女はそう言った。
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うるふ - ひぁぁ‥穂波ちゃんん‥すごく可愛かったです〜！素敵な作品ありがとうございます(人 •͈ᴗ•͈)♡ (2022年6月6日 1時) (
レス) @page19 id: ca605e0760 (このIDを非表示/違反報告)
イッシー(プロフ) - とても面白かったです！フレ登録いいですか？ (2022年1月2日 2時) (レス) id: 38d413f226 (このIDを非表示/違反報告)
えみ - 9ページのワンダショの所なんですが…24行目天馬と司ってなってて…私の勘違いでしたら大丈夫です^ - ^ (2021年12月25日 11時) (レス) @page9 id: 8a76468b41 (このIDを非表示/違反報告)
鞠 - いつも見てます！フレ申請したいのですが、よろしいですか？ (2021年11月11日 17時) (レス) @page10 id: 3f69bb0e3a (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ(プロフ) - リクエスト最高でしたまたリクエストいいですか、溺愛ヤンデレレオニバージョンお願いします (2021年10月22日 13時) (レス) id: 8fcd9949a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くるみっこ。
| 作成日時：2021年10月12日 20時
