治くんは、おさまらん。 (ページ8)

今日:25 hit、昨日:78 hit、合計:673,774 hit

治くんは、ウブさがおさまらん。ページ8

・

「あ、仁科さん.......！！おはよう。」

「あ、Aやん、おはよう！」

「Aか、おはよ」

「おお、！A！おはよう！」

『あ、おは((』

「は！？？」

・

なんでこんなに治くんは驚いているんや？

私には全く持って見当がつかんけど.......。

どうやら驚いてる理由の見当がつかんのは、

私だけやない様で、

角名くん、銀くん、侑くんも、

軽く首を傾げていた。

そんな私達に治くんは、

くわっ！という効果音がつく勢いで言った。

・

「なんで、お前ら仁科さんのこと名前呼びなんや！？

俺はまだ呼べてへんのに.......！！！」

・

勢いよく言った割には、

内容は正直どーでも良くて、

思わず＿＿＿＿

「「「『.......そんだけ？』」」」

と、4人揃ってツッコんだ。

・

「いや、そんだけ？やないやろ.......！！

俺からすれば仁科さんの名前を呼ぶやなんて、

某赤帽子と青サロペの茶髭爺さんのゲームで、

某甲羅武装系ラスボスの最終形態倒すくらい、

難しいねんぞ！！←」

・

.......流石現文28点男の語彙力やな()

・

「無駄に長い説明だけど、

要するにマ〇オのクッ〇戦だろ？

治、そんなのに苦戦してる訳？雑魚乙。」

「いや角名、論点ズレてるから！」

「てか、サムお前、

めっちゃウブやなぁ。」

・

上から順に、

論点ズレまくりで、

ラスボスを雑魚と嘲笑うゲーマー角名くん。

そこに尾白さんに直伝のツッコミで、ツッコむ銀くん。

そして、ウブな治くんを、

ニヤニヤ顔でバカにする侑くん。

・

「喧しいわお前ら.......！！

ウブで悪かったなっ！！」

・

そう顔を真っ赤にさせながら半ギレする治くん。

その様子が可笑しくて、私は更にからかうことにした。

・

『ふふっ、治くん、

ウブでかわええね。

でも、私は名前で呼んで欲しいんやけどなぁ？』

・

そうニヤリと笑って私は言った。

暫く治くんは悶えていたが、

ついに意を決したのか、口を開いた。

・

「.......っ、A..............さんっ、、！！

あああ俺には無理やああああああああぁぁぁ」

・

そのまま治くんは、叫びながら走って消えた。

その顔は遠くからでも分かるくらい真っ赤だった。

・

それから数ヶ月の期間を費やし＿＿

治くんはやっと名前呼びへの抗体ができた。

意外？にも、

治くんは、ウブさがおさまらん＿＿＿＿

・