治くんは、おさまらん。 (ページ11)

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治くんは、尊死がおさまらん。ページ11

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お弁当の件の次の日、今日は土曜日。

テスト期間に入った為部活はない。

んで、今日は我が家にて勉強会。

そんな中一番集中力に欠けていた侑くんが、

私の部屋を見て突如ニヤニヤしだした。

え、何？

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「なぁ、気づいてしもたんやけど、

Aの本棚って小説ばっかやん？

けどさ.......その中に少しだけある雑誌。

あれ、、、月バリとちゃう？」

『.......げっ』

「.......ほんとだ。

てかなんなら、その隣に、

“マネージャーのやるべき事”って本もあるね。」

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ニヤニヤとするこいつらの言いたいことは分かる。

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「いや、昔あんなにサムからの勧誘ウザがっとった割には、

えらいやる気なんやなって。」

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そう私は、あんだけマネに入るの嫌がってたくせに、

皆のバレー見てたらめっちゃ熱くなっとる自分がいて、

気づけば買っとったそれらの本。

バレたらこういじられる？とは思っとって、

自分からバレーの話題は出さんかったのに。

.......めっちゃ恥ずいやんコレ。

どんどん顔が熱くなる私。

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「てか、思ってたけどさ！

Aって何やかんや言って、

マネの件もやけど、昨日の弁当とかも、

とにかく.......治に甘いよな、！！

いつも冷たく治をあしらってるのも

単なる照れ隠しで実は大好きやったり！？」

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そしてハハッと笑う銀くんに、

横からトドメを刺された。

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『うっさいわ！変な勘違いすんな！！

その、あれや！

一生懸命頑張ってる“超かっこええ”皆がおって、

その中で自分がなんもせんのは気が引けただけで。

そう、自己満ってやつや！！』

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そう言い切り、周りの顔を見ると、

皆、目を見開いていた。

そして暫くした後、

治くん以外がいっせいに吹き出した。

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「「「ツンデレか」」」

『.......あと、冷たくあしらってるのは、

治くんがしつこいからで、そこは譲らん。

.......けど、治くんの事が多少好きなんも否定せぇへん。』

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ツンデレとかキツイ冗談を言ってくる奴らに向かって私は言った。

.......ていうか、治くん今日めっちゃ静かやな。

不思議に思い、治くんの方を見ると、突如倒れた。

え、？

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『え、大丈夫？』

「仰げば尊死.......ｯ」

『』

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後で侑くんから聞いたところによると、

最近ではこれも宮家の日常風景の一つらしい。

治くんは、尊死がおさまらん＿＿＿＿

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