元夏油一派のヒーローアカデミア。【ヒロアカ×呪術廻戦】

私の初恋と入学初日。 ページ7

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『 — — ！死んだら許さないわよ！！私は助けておいて貴方が死ぬなんてそんなこと！！絶対に許さないんだから…！！』

『おい — — 。………頼むから、死ぬなッ、！』

『なぁ — — 、！目…開けてくれよっ、いつもみてぇに笑ってくれよ、！ — — がいてくれないと俺、笑えねぇよ…！』

『…おい、勝ち逃げなんて許さねぇぞ…！散々猿って馬鹿にしておいて、私をボコして。その癖に急に心変わりして私を助けて！！もうお前に振り回されんのはもうウンザリなんだよ…！！なぁ、！』

『おかか！おかか！！おかか！！』

『死んだらもう二度とモフらせてやんねぇぞバカヤロウ…！！』

『 — — さん、 — — さん、起きてください。貴女を守るのではなく、貴女に守られるだなんて…私の大人としての、男としてのプライドをへし折る気ですか…っ？』

『 — — 。ダメだ、死ぬなッ、僕に“傑”との約束を破らせる気かよ…！？』


誰かの死を必死に拒む彼ら。顔はモヤがかかってよく見えないけど、多分皆泣いてる。
そして…白髪が特徴的な男が言った、“傑”、その愛おしい名前を聞いた瞬間、私の胸はとくんと跳ねた。

その瞬間に場面は移り変わり…そこに現れた袈裟を着た男を見るやいなや今までの記憶がありありと脳内によみがえった。
ああ、そうか。死んだのは誰か知らない奴なんかじゃない──私自身だ。…で、泣いていたのは高専のヤツら。
そして…今、私の目の前にいるのは私の最愛の人。

『A、よく頑張ったね。君は私の最高の誇りだよ。』

私はそう言って微笑んだ貴女に咄嗟に手を伸ばし、貴方の名前を呼ぶ───


「夏油様っ！！！……夢、か。
ま、そりゃあそうよね…。」


パチリパチリと何度か瞬きをすると寝起きでぼやけていた視界が徐々にクリアになっていく。そして存在するはずも無いものを掴もうとして空を切った情けない手を、ピントの合ったハッキリとした視界で見て私は嘲笑した。


枕元にある時計を見れば、起きるのに程よい時間となっていた。

顔を洗い、歯を磨き、寝癖を治し、ハンガーにかかってあるグレーを基調とした制服を身にまとう。
朝ごはんは冷蔵庫から取り出したウィダーインゼリーを口に含めば十分だ。
茶色の革がツヤツヤとした真新しいローファーを履いて立ち上がる。

そして、｢行ってらっしゃい｣という親戚のおばさんの声は“いつも通り”無視して、私は玄関を出た。



(夏油様、早く会いたいよ。)



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