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ここは地図にも載っていないような片田舎の村。
その村人たちに迫害され暴言を吐かれる、ボロボロでカビ臭い牢屋に閉じ込められる二人の女の子。
酷く冷たい表情でそれら見つめた傑は「A、一度二人で話をしないか？」と私の腕を跡が付くくらいキツく握り、外へと引っ張り出した傑。私はなんとなく嫌な予感がしてゴクリと唾を飲んで傑の言葉を待った。
『A、非術師の猿共を一匹残らず殺して、強者である私たち呪術師だけが笑って暮らせる世界を作らないか？君ならこの私の理想を分かってくれる、そうだろ？』
『夏バテで頭おかしくなったわけ？一億歩譲って、アンタがそのクソみたいな理想とやらを本気で掲げてんだとして…私がそれを理解してくれるはず、だって？バカにすんのも大概にしてくんない？』
『……強情だな。まぁいい。君は黙ってそこで見とけばいいさ。私がここでこの村の住人を皆殺しにするのを。』
必死に叫ぶ私、でもそれを無視して夥しい量の呪力を纏い住民の方へと向かっていく傑。
自分でも必死すぎて何を言ったかは未だに思い出せない。でも、傑が指先から呪霊を出してその矛先を住民達へと向けた時、「ああ、ダメだ」と酷く心も頭も冷え切って、自分の中で何かが吹っ切れるのがわかった。刹那、己の体の中から今までに無いほどの呪力が湧き出てくるのを感じた。
そして、私は───
『ごめんね、傑。でもさ…こうでもしないともうアンタは止まらないでしょ？』
“思考操術”──“改変”
───この日、君に呪い(洗脳)をかけた。
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その日以降、傑は今まで通り“弱者生存”を掲げる気味の悪いくらい優しい傑になった。
そして傑を含めた私たち同期四人は教師や医師として今も高専で笑って過ごしている。…この日常は私の呪いが作り上げた偽物でしかないのに。
あの日あったことを知っているのは私だけ。…いや、きっと悟はその六眼で私が傑に洗脳の術式を掛けたのは見破ってるだろう。でもその上で私を信じて敢えて黙っている、悟はそういう奴だ。
そんな悟が…私はずっとずっと好きだった。
でも、この恋は許されるはずがない。
「Aのことが好きだ。
私と…付き合ってくれないか？」
傑を洗脳してマリオネットにしてしまったのは私なのだから。彼の心を犠牲にしてまで変わらぬ日常を欲した強欲な私に自由なんて許されない。
「…喜んで！」
そう、傑の願いを全て叶えることが私の出来る唯一の贖罪なのだ。
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オリキャラ依存性 - うっ…優也君、まともに死体処理もされなかったのね…。悲しすぎる(´TωT｀) (2022年4月4日 18時) (
レス) @page12 id: 5bf7d29b43 (このIDを非表示/違反報告)
おかかのおにぎり(プロフ) - ルナさん» コメントありがとうございます！更新頑張らせていただきます♡ (2022年1月16日 23時) (レス) id: bb984743a2 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ(プロフ) - 今後の展開がスッゴく気になります！次の更新楽しみにしてます。 (2022年1月12日 17時) (レス) id: e1c3de8007 (このIDを非表示/違反報告)
おかかのおにぎり(プロフ) - 夜風@常に眠いさん» よーかちゃんんん！私も好きすぎてげろりんちょです！(？)あなたの更新、私も応援してます！！ (2022年1月4日 13時) (レス) id: bb984743a2 (このIDを非表示/違反報告)
おかかのおにぎり(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！理想通りの夏油様や彼が抱えているであろう苦悩の表現を意識していたので、嬉しいです！更新頑張ります！ (2022年1月4日 13時) (レス) id: bb984743a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2021年12月31日 17時
