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…なるほど、その手もあるのか。にしてもお坊ちゃまは考えることが大胆だなぁと何処か他人行儀な自分がいる。
しかしそんな五条くんをおちょくる様に甚爾さんはニヤリと笑って言う。
「いや？俺はAが気に入った。だから暫くはAを売りに出す気はねぇよ。」
さらっと名前呼びをされたことに何故かドキドキする私。五条くんにも夏油くんにも名前呼びされてのに何が違うのか。…うーん、よく分かんないけど大人の色気ってやつなのかなこれが。
だなんて呑気に考えている間に、甚爾さんの発言が五条くんと夏油くんの逆鱗に触れたのかこの場が殺伐とし始めていた。
「…Aへの説教、あとでみっちりしないとね。」
「ああ、そーだな。それよりも傑、まずはとっととコイツを殺すぞ。こんなクズにAを任せちゃおけねぇ。」
…甚爾さんも五条くんにはクズって言われたくないだろうな。私からしたら五条くんも甚爾さんもどんぐりの背比べだもの。
ん？夏油くんは…松ぼっくりくらい(訳:ちょっとマシだけどクズには変わりない)
「ひでぇ言われようだなおい。あーめんどくせぇ。こうなったのは元はと言えばA、お前のせいだろ。だからお前がなんとかしてくれ。」
…前言撤回。クズさは甚爾さんの勝ちだな。この人面倒だからって人に全責任押し付けて…まぁ元はと言えば私のせいなのは事実ではあるけど…。
でも、具体的にどうすれば……と戸惑う私に甚爾さんは耳元で囁く。
「…お前があいつらの下の名前を呼んで頼めば一発だ。騙されたと思ってやってみろ。」
そう言う甚爾さんは悪い大人の顔をしていた。しかし私はこの状況をどうにかする得策が思い浮かばなかった為、甚爾さんに言われるがままに従ってみることにした。
『…？？二人とも、今回の件は見逃してくれませんか？……えっと、お願い。悟くん、傑くん。』
私がそう言うと。二人はぽかんと口を開けたまま動かなくなる。どうやら思考を遥か彼方の宇宙にやってしまったみたいだ。…えー、うん？戻ってきてください？？
「「は、ちょ、え、あ……うん！許した！！！」」
暫くして宇宙から帰ってきた二人はさっきまでの断固拒否の威圧的な態度から一変、顔を真っ赤にしてどこかへにゃりとしただらしない顔で首を激しく縦に振った。
『…？一件落着、ですかね。』
「くくっ、そうだな。(これは暫く使えるな。あーおもしれぇ。)」
そう笑って言った甚爾さんはやはり悪い大人の顔をしていた。
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やんこち - ぐぁぁぁ…気になりすぎる！！とても素敵な作品をありがとうございます✨続き待ってますっ！！ (10月21日 2時) (
レス) @page19 id: 53e7ed5961 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - えっとですね！直哉くんなにかに目覚めたらしいのパスワードを教えてください！ (2023年3月18日 21時) (レス) @page3 id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっと皆の絡みが見たいです(甚爾が呪詛師から東京校の術師側に転職するのもアリかもです) 更新頑張って下さい (2022年1月22日 0時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 案外甚爾がこっそり払っていたんですね私も夢主が払うのだとばかり思ってました 甚爾ごめん 何げに仕事ではちょくちょく高専側から何故か甚爾が駆り出されみたいななんだかんだの関係や絡みがあったら面白いと思うのですがどうでしょうか？ (2022年1月22日 0時) (レス) @page19 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっとこの家族達の事や難しくても高専や「さ.し.す」組と色々な絡みが見てみたいです 続編楽しみに待ってます (2021年7月29日 19時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2021年4月18日 6時
