１４． ページ18
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そして近くのファミレスへと入った私達は四人用のボックス席に座った。色とりどりのメニューをテーブルの上に出すと、目をキラキラ輝かせる二人。
しかし暫くそのメニューを眺めていくうちに、その表情がだんだん暗くなっていく。…どうしたんだろう、分からない、…術式使って彼らの気持ちを視た方がいいかな？だなんて思っていると、甚爾さんが「…ったく」と痺れを切らしたように口を開いた。
「ガキが値段なんて一丁前に見てんじゃねぇよ。そうやって気使われる方がこっちはダルいったらありゃしねぇ。お前らはなんも考えずただ好きなもん食え。」
なるほど…ここのお店、ファミレスの中でも少し高級志向な所だから気を使っていたんだ。ただですらあの様子だと今まで外食なんてほぼしてこなかったでしょうに、突然ここのメニュー突きつけられたらそりゃあ子供であろうと気にもなるか。
…にしても、甚爾さんはやっぱりこの子達の親なんだな、と当たり前のことながらもしみじみと思った。
恵くんも津美紀ちゃんもなんだかんだ言っていいお父さんを持っているようで安心した。
「どんだけ食おうが金は幾らでも払うしな、Aが。」
…いや、その一言がなければ完璧なんですけどね。というか本当に私が払うんだ…とは思いつつも、彼らに好きなものをお腹いっぱい食べて欲しい気持ちはきっと甚爾さんと同じなので、『…もう好きなようにしてください』とあまり無駄なことは言わずに頷くことにした。
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その後、もぐもぐとても美味しそうにご飯を食べる彼らを見つつ、私も軽食をとった。今は彼らと共に机の上の大量のデザートを食べているところだ。ちなみに甚爾さんも便乗してアホみたいに頼んで食べてた。少しは遠慮してくださいよ…だなんて言葉は飲み込んで、『御手洗を』と言って席を立った。
流石にあの大量のご飯となれば値段は高くつくし、その会計を見られれば姉弟らに気を使わせてしまうだろう、そう思い先にお会計を済ませようとした。…のだが。
「ああ、それならあの男の人が払ってくれましたよ。」
と、店員さんに言われてしまった。
ああもう、素直じゃないくせして、なんでいつもそんな格好良いことをサラッとするんですか…？
ご飯をたらふく食べる姉弟を心做しか頬を緩ませて見つめる甚爾さんを視界に入れるや否や、痛いくらいに音を立てて激しく動き出す胸を、私はグッと押さえ込んだ。…こんな気持ちはきっと一時の気の迷いだ、そう信じて。
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やんこち - ぐぁぁぁ…気になりすぎる！！とても素敵な作品をありがとうございます✨続き待ってますっ！！ (10月21日 2時) (
レス) @page19 id: 53e7ed5961 (このIDを非表示/違反報告)
レモン - えっとですね！直哉くんなにかに目覚めたらしいのパスワードを教えてください！ (2023年3月18日 21時) (レス) @page3 id: aff6f0444c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっと皆の絡みが見たいです(甚爾が呪詛師から東京校の術師側に転職するのもアリかもです) 更新頑張って下さい (2022年1月22日 0時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 案外甚爾がこっそり払っていたんですね私も夢主が払うのだとばかり思ってました 甚爾ごめん 何げに仕事ではちょくちょく高専側から何故か甚爾が駆り出されみたいななんだかんだの関係や絡みがあったら面白いと思うのですがどうでしょうか？ (2022年1月22日 0時) (レス) @page19 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - もっとこの家族達の事や難しくても高専や「さ.し.す」組と色々な絡みが見てみたいです 続編楽しみに待ってます (2021年7月29日 19時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかかのおにぎり
| 作成日時：2021年4月18日 6時
