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チョコレートロング:br ページ13

寒い廊下とは裏腹に、私の体温はどんどんと上がっていく様な感覚。
胸元に抱え込むベージュ色の箱の中身が駄目になってしまうのではないかと思う、、余地はなかった。

今になって逃げ出したい。
二年間秘めた想いを告げるだけ告げて、渡す物を渡して、家のベッドに潜り込む事が出来たらどれほど良かっただろう。
呼吸のスピードが自然と速くなる。


『__ブルーク君!!』

「んー?、、あ、Aさんだ!」


視界に入り、咄嗟に名前を叫んでしまった。
逃げは許されない。瞬時に背中側に箱を隠し、彼の前まで走って向かう。


「もしかして用があるって手紙、Aさん?英語の補修ならメールでも、『明日!バレンタインデーでしょ!』......うん?」

『チョコレート、作ってきたの。ブルークに。』


放課後だからだろう、普段は嵩張って邪魔というブレザーを羽織っていた為、より一層身体つきが男らしく見える。
隠していた箱を彼の前に持ってくる。
スマホを弄っていたブルークはこちらを見たまま目を見開かせて固まってしまった。



「あぇ...、僕に?」

『そうだけど、、もしかして、チョコレート嫌いだった?』

「いや、貰った事なくて挙動不審になっちゃったわ。」


嬉しいなぁ、と箱を受け取ってくれたブルークは、なんとこの場でリボンを解き始めた。


『え、此処で食べるの!?』

「うん、Aさんのなら美味しいだろうし、直ぐに食べたいなって。」


「...おー、ガナッシュって奴かな?」

『うん。こっちは小さいフィナンシェ。チョコの味付けにしてみたの。』

「いただきまーす。」


日が沈み、辺りはもう誰も居ない。
何故かまた顔に熱が込み上げてきて、見られない様に顔を逸らした。


「...Aさん、こっち向いて?」

『え、、何っ、!?』


半開きだった口から何かを押し込まれる。
咀嚼をすると、スポンジ生地からチョコの風味が広がった。


「フィナンシェ、美味しかったです。」

『...お粗末様でした。』

「あ、Aさん、ちょっと、」


口端を親指で拭われる。
拭った指をペロリと舐めとった動作に、一間置いて恥ずかしくなった。


『ぁ、あ、、ブルーク君!?』

「...付いてたから、食べちゃった。」


にへらと笑う彼は、悪戯が上手くいった子供そのもので。



『ねぇ、ブルーク君?』

「なぁに、Aさん。」

『私、好きなんですよ。ブルーク君が。』

「奇遇だね、僕もAさんの事が好きだったんだ。」


箱の中身は既に空だった。

イレギュラーフェイク:nkm→←臆病な彼:shk



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36 +1(プロフ) - 怜さん» お気遣いありがとうございます。拙い文章でありますがどうかこれからも応援を宜しくお願いします。 (11月1日 19時) (レス) id: 49933bed16 (このIDを非表示/違反報告)
36 +1(プロフ) - 匿名さん» お気遣いありがとうございます。これからも宜しくお願いします。 (11月1日 19時) (レス) id: 49933bed16 (このIDを非表示/違反報告)
- 無理しないでくださいね。応援しています。元気になったら、また素敵な小説を見せてください。 (10月21日 12時) (レス) id: 7d18e03be6 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 把握です、しっかり休んでください (10月21日 6時) (レス) id: 714d9eb89a (このIDを非表示/違反報告)
36 +1(プロフ) - Lemon@サブ垢さん» 分かってくれる人がいて嬉しいです。^_^ (9月20日 21時) (レス) id: 49933bed16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:36+1 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年8月30日 16時

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