ようつべパラダイス

〃 ページ10

MushimeganeSide

てつやが来なかったということに苛立ちを覚えながらAと帰っていた｡

久しぶりだなぁ｡2人きりで帰るの｡

平然を保っているものの少々胸が高鳴っている｡

そんな時りょうからのLINEを思い出した｡

りょう最後ぐらい自分に正直になりなよ

どういう意味かはわかっている｡

Aのこと｡

今までずっとタイミングを見計らっていて､

いや怖かったんだ｡振られるのが｡

この関係を壊すくらいなら友達のままの方がいいんじゃないかって｡


でも今は違う｡

ようやく腹をくくる事が出来たよ｡ありがとうりょう｡

歩く足を止めてすぅっと深呼吸をする｡

あ｢どうしたの？｣

よし､言おう｡

虫｢僕Aの事好きなんだ｣

あ｢え、嘘｣

虫｢嘘じゃない｡｣

後は返事を待つだけ｡振られるのがオチだろうけど｡

あ｢私も…ざわくんの事好きだよ｣

一瞬自分の耳を疑った｡Aが僕の事を…？

虫｢本当？｣

あ｢うん､ほんと｡好きだよ｣

3月9日は僕達にとって終わりでもあり始まりでもある日になった｡

俺が守るから《月夜さんリク》→←〃

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す