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51束 ページ10
大「海、嫌いやった？」
シートベルトをかちゃかちゃ言わせながらミラー越しに尋ねてくる
『いえ‥つい、最近行ったので』
大「そうなん！んー‥じゃあ海は海でも違うところ行くで」
『違うところ‥？』
大「イルカショーとか好きそうやん？」
『‥‥海遊館！』
大「せいかい」
この近くにあるのは車で30分ぐらい走ったところで
まだ出来たばっかりだから人は多いはず
もしかしたら、同じ学校の生徒や先生だっているかもしれない
『それバレませんか‥』
大「え？俺変装してるやん」
サングラスを指さす
それは多分、変装になってないと思うんだけど
駅前で一瞬で見つけたし
大「まぁ、まさか俺が行くなんか誰も思ってないって
とりあえず出発するで」
この車に乗るのは、2回目
だけどあの時とは気持ちも、距離も違う
シート同士の少しの間さえもどかしくて
ハンドルを握る手を見るとさっき手を繋いだ感覚が思い出される
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作者名：桜ンボ | 作成日時：2019年5月26日 16時
