ミモザの花束を君へ(緑) 2 (ページ34)

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75束丸山side ページ34

Aちゃんの口からでたのは僕が予想してなかった言葉で

なんて返したらいいか分からへんくなる

隣のブランコには目を輝かせるAちゃんがいて、そのキラキラした顔を見つめると果たして自分のしたことが正しいか疑問に思う

ほんまは言ったらあかんかったんちゃうかな

あの人も、あの人なりにAちゃんを想う気持ちがちゃんとあって

それを隠したままあの花をプレゼントするつもりやったんちゃうかな

なら僕はきっとしてはいけないことをしてしまった

「なぁお兄ちゃんたち、ブランコ乗らへんのやったら変わってよ」

幼い声が僕を現実に連れ戻す

小学生ぐらいの男の子たち3人が僕らをじっと見ながら言う

丸「あ、ごめんなぁ

Aちゃん、向こう行こか」

『そうだね

ごめんね！』

子どもたちに頭を下げながらさっきよりも明らかに速いスピードで歩くAちゃんの後ろを歩く

丸「もしかしたら僕、言うたあかんかったんやろうな」

『‥‥そんなこと、ないよ』

困ったような顔をして微笑む

『もしも、本当に私にだったら

‥‥まだ、チャンスあるかな、なんて

あは‥っ。なんかね、馬鹿みたいに好きなの』

顔は無理して笑顔を作ってるけど声は今にも泣きそうで

なぁ、今君は

嬉しい？それとも、悲しい？