はなことば

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恋愛話のキッカケは末澤先輩の彼女への不満。
不満、っていっても惚気がほぼ入ってて、言葉の節々に愛情をたっぷり感じる。

俺はほのぼのとした気持ちで聞けるけど、じょう先輩は苦しくないんだろうか？そんなことを感じて、前に座るじょう先輩をチラッと見ると表情は普通。

適度に相槌を打ちながら、話をしっかりと聞いている。

俺がじょう先輩の立場なら、苦しくて悲しくて話なんて聞いてられへんと思う。
それをあんな真っ直ぐな瞳で、真剣に話を聞くじょう先輩が強くて、もうこういう状況に慣れてしまってんのかな、なんて勝手に悲しい気持ちになる。


末「まぁ彼女の言い分も分からんでもないねんけどなぁ？」

丈「そんだけ末澤のこと思ってくれてるってことやん。幸せやと思えよ。」

末「いや〜まぁそうやけどな〜！」

丈「結局惚気で終わるやろ？ほんまこれいつもやで？どう思うよ？」


そう俺に笑いながら聞いてくるじょう先輩に「末澤先輩は幸せですね」と笑顔で答える。


末「和也は？好きな人おらんの？」

「…えっ！？！俺っすか！？」


まさかの俺に分かりやすく動揺してしまう。


丈「いや、焦りすぎやて(笑)」

末「そんな分かりやすい反応されたん初めてやねんけど(笑)」

「いや！なんも言うてないやないですか！(笑)」


こんな好きな人が目の前に座っている状況で好きな人の話なんて出来るわけない！
話題を逸らさないと…


末「で？どんな人なん？」

丈「大橋が好きになる人、気になるなぁ」


あかん、目の前の先輩達は目を輝かせながら俺を見ている。
袋のねずみ状態になってしまった…


「俺の話なんておもんないからやめた方がいいですよ…」

丈「おもんない訳ないやん」

末「可愛い和也の恋バナ聞かせてや〜」



ここは腹を括って、話すしかないか…





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