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Side Yuri
とびきり上等のケーキセットを堪能しつつ、僕たちはとりとめのない話をした。そうして紅茶を飲み終わる頃、思いがけない事を言われる。
「…おめでとうユーリ、合格だよ。」
「は？」
「クラブ・ミステリオへようこそ。」
訳がわからずぽかんと口を開けていると、目の前に名刺が差し出された。
「Mystery O…岡本…圭人…？」
それが彼のフルネームらしいけど、合格って何の事？何から聞けばいいのか迷っていると、圭人がにこやかに話しだした、
「うちの入会の条件は、現会員からの紹介と簡単な面接。黙っていてごめんね。」
「面接って、僕まだ何も…」
「紅茶の飲み方もケーキの食べ方も、案外人柄が出るものなんだよ。」
「えっ、それだけで⁈」
「それだけで充分。ユーリが頭のいい子だって事も少し話せばすぐにわかったし。」
何だか過大評価されてる気もするけど、とにかく僕は合格出来たらしい。ただ、肝心の入会先の内容がよくわからないのが問題だった。
「その、クラブ・ミステリオっていうのは…」
「簡単に言えば、男性同士の出会いの場？」
「出会いの場⁈ちょ、ちょっと待って！じゃあ僕を紹介してくれた慧ちゃんもそういう…」
驚いて声を上げると、圭人は笑い出した。
「違う違う、慧は個人的な僕の友達だよ」と教えてくれたけど、よほど可笑しかったのか瞳の端に涙が浮かんでいる。
「慧が僕に頼み事をするなんて珍しいからね。希望に添えるように今回は張り切ったの。」
「希望…」
「ユーリ、初めてなんだよね？うんと優しい人を紹介してやってって、慧に頼まれてる。」
これは話がおかしな方向に行ってるんじゃないかと冷や汗が流れた。僕は別に男性同士の出会いの場を探してた訳じゃない。ただ、その「やり方」を知りたかっただけであって…
「あの、僕は出会いを求めてた訳じゃ…」
「…ちょうど良かった、お迎えだよ。」
「は ⁈」
圭人が立ち上がって軽く手を上げた先に、遠目にもイケメンだとわかる男性が立っていた。
どんどん近づいて来た姿を見て驚く。髪は深い栗色だけど、瞳は青い外国人だったのだ。
「が、がいじんっ⁈」
思わず叫んだ僕に一瞥をくれると、彼は眉根を寄せて圭人に告げた。
「…どういう事だ、子どもじゃないか。」
雄也の為に必死に勉強し続けてたから、英会話には多少自信がある。彼の英語を聞き取れてしまい、反射的に言い返した。
「子どもじゃない、19才だよ！」
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みもたま(プロフ) - コメントありがとうございます！お店の開店に超豪華なお花を届けて頂いたような恐れ多い心境です。閉店にならないように頑張らねばー！（限られた品しかない、マニアックな店ですが…） (2019年11月8日 23時) (
レス) id: f91d6da0d1 (このIDを非表示/違反報告)
Purple Swallowtail(プロフ) - 移行おめでとうございます！高校時代も含め今のみんながどんな風になっているか楽しみにしてます！大ちゃんも登場(^ ^) (2019年11月8日 18時) (レス) id: 73ae1288ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みもたま | 作成日時：2019年11月8日 18時
