Heavenly Dream(HE★VENS)

幼なじみ ナギ ページ7

─キーンコーンカーンコーン─

学校のチャイムが鳴る。
今日もようやく学校がおわる。いつもならさっさと帰ってしまうが、今日は違う。
"彼"がいるのだ。
私は颯爽と彼のクラスへ向かった。

「ナ…っ…!!!」

私が目にしたのは クラスの女子に囲まれているナギだった。
私はショックだったが 仕方がない。なんていったってあのHE★VENSのメンバーなのだから。

その彼は今日は午後からは学校に来ているのだ。

「アハハでね〜…!!!あ、Aじゃん！」
「……っ！」ﾊﾞｯ
「え！？ちょっとA!?」

私はその場から逃げ出してしまった。
恥ずかしい。ただの嫉妬に過ぎない。
囲んでいる女子達は 私なんかより断然可愛いかった。馬鹿にされるかもしれない。そう思うと逃げずにはいられなかった。

「ﾊｧ…ﾊｧ…何やってんだろ私。」
私は校舎裏の茂みの近くにうずくまる。
私と彼は幼なじみで 私は彼を追いかけて 石川から東京まで 一緒に上京してきた。
彼はアイドルの仕事があるので、こうやってたまにしか 一緒に登下校ができない。
それが、私の学校生活での唯一の楽しみなのだ。付き合っているわけではなけれど、ソレを奪われた感じがして やはり嫉妬はしてしまう。

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