不機嫌な彼を攻略するには

正式に ページ22

としみつsaid




り「としみつ、昨日のイベント大丈夫だったの？
A体調崩したって聞いたけど。」


と「あいつ、高熱出てるくせに無理してて、イベント終わったあとぶっ倒れた。」


て「え！？
A倒れたの！？
大丈夫！？」


と「まだ熱はあるけど昨日よりは良くなってる。
今日は仕事休んで家いるから心配すんな。」


虫「相当頑張ってたもんなぁ。」


ゆ「そろそろAのこと認めてあげてもいいんじゃない？
こんな頑張ってんだから。」


と「うん、そのことなんだけど……俺も意地張ってて悪かった。
来月からもマネージャーやってもらおうと思うんだけど、みんなは？」


て「ばかめ！
俺らは最初からAがいいって言ってるわ！」


し「Aがマネージャーになってから、撮影スムーズに進むようになったしなぁ。」




俺以外はもともとあいつのこと気に入ってたみたいだったし、正式に事務所にも連絡して、来月からもマネージャーをやってもらうことになった。

夕方、撮影もひと段落して、あいつの様子が気になったから電話をかけてみる。




『…はい、もしもし。』




電話越しの声は少し掠れて聞こえる。




と「あ、俺だけど。
ごめん、寝てたか。
体調、どう？」


『あ、としみつさん。
おかげさまで、少し楽になりました。
ほんとにありがとうございます。』


と「飯食って薬飲んだ？」


『あー…えっと…』




言葉を詰まらせる。

もしかしてなにも食ってない？

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