◆ ページ8
「…それは、どういうこと？」
『リヴァイ兵士長に見初められて兵士長補佐になったお前なら、安全に壁外まで俺らを運ぶことも可能だろ。その後は好きにしていい』
「…意味がわからない。壁外に出たら、巨人に食い殺されて死ぬだけ。それならずっと狭い壁内の中で逃げ回る方がよっぽどまし」
＿＿＿とりあえず今の状況を整理して考察するに。
この男達は憲兵団に身を委ねられた後処分されるはずだったが、何らかの事情から5年間、処刑される事なく牢屋に閉じ込められてるだけだった。
そして恐らく立体起動装置を憲兵から盗んで、牢屋から脱出した。…そして自分達が逃げるための協力者として私を使おうと、兵舎に来た。
＿＿何故壁内でなく、壁外なのか。
よく分からないけど、こいつらはリスクに対して割と敏感な方だった。危険な橋を自ら渡るような真似はしないと見ていい。
ここまで胸を張って壁外に逃げる計画を実行しようとするということは、何かしらの絶対的な自信があるということだろう。
＿＿自分達は巨人に襲われないとでも？
それとも、巨人がいない道があるとか？
最初は恐怖に打ちのめされるだけだったが、ここにきてようやく頭が回るようになってきていた。もちろんだけれどこいつらに協力するつもりは毛頭無いといっていい。
ただ、恐怖を覚えているのは、確かだ。
馬鹿みたいな話だけど、こんなに時間が経ってもこいつらに反抗することは怖い。
それでも私には、やるべきことがある。
それに、男はさっき壁外に避難をさせたら私をあたかも解放すると言ったが、こいつらがそんな簡単に手放してくれないことも、知ってる。
私は感づかれないよう、辺りを見回す。
兵舎はもう寝静まって静か。何より私には立体起動がないから、こいつらに捕まってしまえば終わり、こいつらの拠点に連れていかれて、目的を達成するまで私は＿＿いや、目的を達成してもずっとこいつらの元にいないといけなくなってしまう。
ただ、こいつらは＿＿私を殺せない。
私以外に当てはないはず。それならいくら暴れても命だけは…いや、壁外で十分に戦えるように、傷もつけられないだろう。
それなら。
私は咄嗟に、自分で投げ捨てた拳銃に飛び付く。
『…！おい、動くな！！』
男は私に拳銃を向けたけれど、私の読み通り向けただけで撃ってくることは無かった。
万が一撃ち込まれないよう低姿勢にしながら、瞬時に弾を3発、宙に撃ち込む。
＿＿気づいて。
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むささび(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。とても面白かったです。番外編ではなく、是非続編として本編のストーリーで夢主ちゃんが活躍＆キャラと絡むのか拝見したいです！一先ずはお疲れ様でした！また拝見出来る日を楽しみにしております。 (6月26日 17時) (
レス) @page35 id: 2279a97b0b (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます！完結まで見届けてくださり嬉しいです🙇♀️これからもがんばります、、！！ (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます！とても光栄です🙇♀️これからも頑張ります！😭 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - らなさん» ありがとうございます…！とても嬉しいです😭これからも頑張ります💪 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！素晴らしい作品だったので無事完結したことを嬉しく思います！！すっっごい面白く、素敵な作品で、あっという間に最後まで読んでしまいました！これからも頑張ってください！！！ (2023年3月15日 23時) (レス) @page35 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年10月22日 22時
