休戦 ページ24
あまりの突然さに言葉を失っていたのは、私だけではなかった。
近くにいたエルヴィンさんも、
私の隣にいたリヴァイさんも。
「なん、で」
ふと口をついた、私の言葉。
こいつらを殺すのは私だと、勝手に思っていた。
私がこの地獄を終わりにするのだと、
そうだとばかり思っていた。
私の中に、奴らに対するこんな情があったことを、この場で知ることになるなんて思わなかった。
確かに酷いことをした人達だし、
中央憲兵に逆らってしまうような阿保だし、
私を地獄に陥れたおぞましい奴らだ。
でも結局、名前も知らないまま死んでいった。
何も、聞き出せなかった。
人類の役に立ちそうなことも。
私が受けた仕打ちの仕返しのひとつさえ、
出来なかった。
「＿＿＿何で…っ!!」
立体起動で現場まで近づいていく。憲兵とまた戦闘になることも予想していたが、彼らは予想に反して銃すら握らなかった。
『こいつらは知りすぎた。お前にも、話しすぎたようだな』
「私のことを散々悪魔だなんて罵っておいてこんな酷い殺しかた…!!」
『まさか、お前酷いことをされておいてこいつらに情でもあるのか？まあ一応育て親と言えなくもないのかもしれないがなぁ…』
「…そんなんじゃない!でも私はこいつらに…文句のひとつもまだ言ってなかった。それなのに…」
エルヴィン「A！落ち着け」
エルヴィンさんが私を制するように前に出る。追い付いたリヴァイさんは腕を組み、憲兵らを睨み付けた。
リヴァイ「…てめぇら、結局何が目的だ」
『こいつらを使ってお前たち調査兵団幹部を呼び寄せて、全滅させる予定だったさ。終わったらこいつらも殺すつもりだった』
「私にこいつらが兵舎で接触を図ってきたときからもう計画通りだったわけ？」
『…いいや。それはこいつらが脱走して勝手にやった事だ。こいつらをまだ擦り続けてた俺らが悪かった。一度信用を失くした人間は切った方がいい。
…これでよく学べたよ。
こいつらを捕まえた後、最期に、どうせ調査兵団が来るんだったら俺達が全滅させてやろうと思って時間稼ぎと囮役をやってもらったが…まぁ役に立たない駒だったな、こいつらは』
リーダー格の奴のぼろぼろになった頭を蹴り飛ばして、中央の奴の一人は続けた。
『お前さんがいたときが一番よかったよ。こいつら一人じゃ何も出来ないみたいだからよ…って、まぁ余談はこの辺にしとくか』
憲兵は振り返り、
私たち一人一人の目を見つめていく。
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むささび(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。とても面白かったです。番外編ではなく、是非続編として本編のストーリーで夢主ちゃんが活躍＆キャラと絡むのか拝見したいです！一先ずはお疲れ様でした！また拝見出来る日を楽しみにしております。 (6月26日 17時) (
レス) @page35 id: 2279a97b0b (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます！完結まで見届けてくださり嬉しいです🙇♀️これからもがんばります、、！！ (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます！とても光栄です🙇♀️これからも頑張ります！😭 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - らなさん» ありがとうございます…！とても嬉しいです😭これからも頑張ります💪 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！素晴らしい作品だったので無事完結したことを嬉しく思います！！すっっごい面白く、素敵な作品で、あっという間に最後まで読んでしまいました！これからも頑張ってください！！！ (2023年3月15日 23時) (レス) @page35 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年10月22日 22時
