◆ ページ3
暗い廊下を、燭台の灯りだけで歩いていると、ふと少し前にもひとつ、燭台の灯りがあることに気づいた。
そのぼんやりと温かみを感じさせる灯りは、ちょうど私の部屋の前で停止する。
「…リヴァイさん？」
姿ははっきりとは見えなかったが、燭台の灯りによって出来上がったシルエットで分かった。
近づいていくにつれて、その横顔が露になっていく。書類か何かの訂正かと思ったが、彼の手には特に何も握られていなかった。
「…どうかしましたか？」
リヴァイ「…どうかしなかったら、来ちゃいけねぇのか？」
何となく、瞳を見れない。
「いえ、…どうぞ。あ、そうだ、さっきハンジさんと飲んでて置いていったお酒があるんです。リヴァイさんも飲みますか？あ、でもお酒あんまり好きじゃないんでしたっけ」
作り笑いを交えながら、沈黙にならないように無理やり言葉を紡いだ。何となく沈黙になったら、また昼のあの話の続きをされるのではないかと、凄く＿怖かったのだ。
またあの空気になるのが、怖い。
何を聞かれるのか分からなくて、怖い。
リヴァイ「おい、」
「紅茶もありますけど、入れますか？どの茶葉に、」
リヴァイ「…いい、いらねぇ」
部屋に招き入れるなり挙動不審に動き回る私の腕を緩く掴んで、壁に押し寄せられた。
＿＿＿逃げ場が、ない。
リヴァイ「また昼間みたいに逃げるつもりか？」
声が出せない。息がつまる。苦しい。
また、あの雰囲気だ。
「…何の事ですか」
リヴァイ「この期に及んで知らないふりか？
…まぁいい、お前も聞きたいことがあったんだろ？言いたいことがあるなら先に言え」
「私は…っ、何もないです！」
リヴァイ「そうか、なら聞かせてもらうが」
間髪いれずに質問をしてこようとするリヴァイさんを止めようと口を開くが、リヴァイさんは私に構わず言葉を続けた。
嫌な汗が垂れる。心臓が、嫌な音をたてる。
息が出来ない。苦しい。
リヴァイさんが私を見る目が、痛い。
リヴァイ「なぁ、Aよ。
…俺はお前にとってただの上司か？
それとも命を助けた恩人か？
＿＿＿俺は、お前にとって、何だ」
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むささび(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。とても面白かったです。番外編ではなく、是非続編として本編のストーリーで夢主ちゃんが活躍＆キャラと絡むのか拝見したいです！一先ずはお疲れ様でした！また拝見出来る日を楽しみにしております。 (6月26日 17時) (
レス) @page35 id: 2279a97b0b (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます！完結まで見届けてくださり嬉しいです🙇♀️これからもがんばります、、！！ (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます！とても光栄です🙇♀️これからも頑張ります！😭 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - らなさん» ありがとうございます…！とても嬉しいです😭これからも頑張ります💪 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！素晴らしい作品だったので無事完結したことを嬉しく思います！！すっっごい面白く、素敵な作品で、あっという間に最後まで読んでしまいました！これからも頑張ってください！！！ (2023年3月15日 23時) (レス) @page35 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年10月22日 22時
