賭け ページ20
(ハンジside)
Aが立体起動装置を外したのを見て、憲兵は戸惑いつつも顔を見合わせて一気にAに飛びかかる。
リヴァイ「…っ」
ハンジ「リヴァイ！」
それを見て咄嗟に助けに行こうとしたリヴァイの腕を掴んで止める。
今Aは、命を張って私達を救おうとしてくれている。リヴァイだってきっと分かっているはずだ。
リヴァイは私の目を見て逡巡してから、舌打ちを打って私の腕を柔く払った。
エルヴィン「ハンジとミケは近くの住人の避難を。
憲兵はAに任せる。私とリヴァイは＿＿彼奴らの確保を」
いつも通り冷静な顔で指示を出したエルヴィンは、Aをかつて地獄に突き落としたあの3人組を指差した。
リヴァイ「確保だと？」
エルヴィン「…憲兵含めではあるが、今ここにいる敵は、何か私達では知りえない重要な情報を持っているはずだ。私達調査兵団を殺さなければならないほどの何か大きな理由があるはずなんだ」
リヴァイ「…了解だ」
エルヴィン「ハンジとミケも、頼んだぞ」
ハンジ「あぁ、了解だ」
＿＿＿A。
どうか、持ちこたえてくれ。
・
(Aside)
馬鹿みたいに真正面から向かってきた憲兵の1人に私は躊躇いもなく弾丸を打ち込む。
＿＿1人目。
後ろから私の頭を狙ってきた奴には、弾を避けつつ迫ってきたところをナイフで掻ききった。
＿＿2人目。
人は、意外と簡単に死ぬ。
だから私も、本当は簡単に死ぬ。
今少しでも意識をなにかに反らせば、
信じられない量の憲兵が私の頭を吹き飛ばす。
それは私だけじゃない。
リヴァイさんも＿＿
「はぁ、…はぁ」
無我夢中に戦ったあと周りを見ると、そこには何体ものおぞましい死体が転がっていた。
『この、悪魔め…』
まだ息のある憲兵のひとりが、私を恨むように見つめながらそう呟いた。
『一旦引け！！』
『刃がもうありません！』
『あの女…っ』
仲間の死体に怯えた憲兵達はごちゃごちゃと仲間内で揉めるように話し合いながら私からどんどん距離を取っていく。
「…はは」
これじゃあまるで、悪魔に逆戻りだ。
闇のなかにどんどん足元から埋まって沈んでいく感覚に襲われて、私はそのまま体制を崩し座り込む。
これが本当に、正しい方法だったのか。
いつの間にか怪我をしていたようで、左のふくらはぎがどくどくと脈を打ちながら血を吹き出しているのに気がつく。
「リヴァイ、さん…」
彼の名前を呼ぶ前に、闇が私の身体を覆いこむ。
そのまま私の視界は暗転した。
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むささび(プロフ) - 一気に読み進めてしまいました。とても面白かったです。番外編ではなく、是非続編として本編のストーリーで夢主ちゃんが活躍＆キャラと絡むのか拝見したいです！一先ずはお疲れ様でした！また拝見出来る日を楽しみにしております。 (6月26日 17時) (
レス) @page35 id: 2279a97b0b (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - フォールさん» ありがとうございます！完結まで見届けてくださり嬉しいです🙇♀️これからもがんばります、、！！ (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - ゆるさん» コメントありがとうございます！とても光栄です🙇♀️これからも頑張ります！😭 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - らなさん» ありがとうございます…！とても嬉しいです😭これからも頑張ります💪 (2023年3月16日 16時) (レス) id: d7f9a920c5 (このIDを非表示/違反報告)
フォール(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！素晴らしい作品だったので無事完結したことを嬉しく思います！！すっっごい面白く、素敵な作品で、あっという間に最後まで読んでしまいました！これからも頑張ってください！！！ (2023年3月15日 23時) (レス) @page35 id: eb505c02be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年10月22日 22時
