24-2. ページ11
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いつのまにか本気で寝てたらしく、Aに起こされたのは集合の10分前。
テーブルには料理がこれでもかもいうほどにずらりと並べられ、寝ぼけた俺の視界には赤い洋服を着たAがぼんやりと写っていた。
『猛くん、起きた…?』
「ん…」
『みんな来ちゃうから、もう起きて』
そう言って俺に手を差し出すAに、一緒に住んだら毎朝こんな感じなんだなって、まだ覚めきってない頭で考えていた。
『あ、ほら!誰か来たみたい…!ちゃんと起きてね!』
俺をその場に残して、Aが玄関へと向かう。
ぼーっと眺めていた俺の目に飛び込んできたのは、ミニスカートのサンタコスチュームから覗くAの白い脚だった。
「A!ちょっと待て…っ!」
『なに?』
「なんだよ、その格好」
『理子ちゃんと京ちゃんが3人で着ようって持ってきてくれたの…やっぱり似合わない、よね…』
「いや…」
似合ってる…けど
何も他の野郎共が来る日に着る必要ねぇだろ
くそっ、余計なことしやがって…
背後でニヤついていた早川京子を睨むと、「なに見てんだよ」ってメンチ切ってきやがった。
「A、んなに足出してっと寒ぃだろ。着替えてこいよ」
『でも…』
「また風邪引くぜ?な?」
『うん。じゃあ、着替えてくるからみんなのこと出迎えてくれる?』
「ああ」
言い聞かせるように言えば、素直なAはあっさりと着替えに部屋へと消えていく。
これでまぁ安心だぜ
…にしても、Aの足綺麗だったな
「過保護すぎて気持ち悪ぃんだよ」
「あ?てめぇか?あんなもん、Aに着させやがって」
「すみません。雰囲気出るからって、Aちゃんにも強引に着てもらったんです」
「謝ることないですよ、理子さん。Aさんのことガン見だったくせに文句言ってんじゃねーよ。超絶似合ってただろーが」
「Aが似合わねぇわけねぇだろ」
外から「Aー!いねぇのかー?」なんて三橋の叫ぶ声がして、Aと約束した手前無視するわけにもいかず、俺は玄関の扉を開いた。
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未亜(プロフ) - 青葉さん» 青葉さん、コメントありがとうございます!誤字訂正させていただきました! (2019年8月12日 6時) (レス) id: 6167177232 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 29-5.のここの台詞 『私と話がしたいんだよね。逃げようとしてごめんなさい。別れ話でもちゃんと聞くから、美咲さんに怒らないで』 これ正しくは美咲さんをではないんでしょうか? (2019年8月10日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - 物語読んでいて気が付いたのですが...。 29-1.嫉妬しましたのここの部分 きっとチョコレートの食べ過ぎて胸焼けしてるのね 味見はしばらく控えるようにしないと… これ正しくはチョコレートの食べ過ぎで もしくはチョコレートを食べ過ぎてではないんでしょうか? (2019年8月10日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - 何度も続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 同じく28.会えない日々のここの台詞 「…私、猛の彼女の見てみたいんだけど!」 これ正しくは猛の彼女のことではないんでしょうか? (2019年8月10日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
青葉 - またまた続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 28.会えない日々のここの部分 ※美咲さん、今回の話でお名前被ってしまってすみません。 これってどういう意味なんでしょうか? (2019年8月10日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未亜 | 作成日時:2019年3月2日 19時