憎悪 ページ7
(リヴァイside)
ハンジから文書の件を聞いた俺は、エルヴィンとミケ、ナナバと、Aの正体を知ってる兵団幹部を団長室に集めた。
ハンジ「昨日の見回りはミケだったんだろ？ミケが見たときにはまだあれは置かれてなかったのか？」
ミケ「置かれてなかった…不審な人物も、特には見ていない」
ナナバ「それより、食堂に行って事態をおさめないと行けないんじゃないの？」
ハンジ「いいや、これからAを兵団にどう説明するのか方針がまだ決まってない。変なその場凌ぎで抑えられるような事態じゃないだろう」
ナナバ「…じゃあとりあえずは、一番怪しいデノンを呼んでAのその過去とやらを説明するしかないんじゃないの？」
ミケとナナバはAに壮絶な過去があるということは説明はしているが、詳しい内容を知っているのは、昨日あの場にいた3人のみだ。
エルヴィン「…いや、デノンではない」
黙って会話を聞いていたエルヴィンが、ようやく重々しく口を開く。
エルヴィン「私は昨日、壁外から帰ってきてやらなくてはいけない報告や書類をほぼ寝ずに作成するために団長室にいた。団長室の窓から、デノンの部屋がある辺りがちょうど見える。…私も、警戒していなかったわけではないから気にして見ていたが…、デノンに怪しい動きはなかった。
だとしたら、他にAが”地下街の悪魔”だと勘づいた人物だ。…リヴァイ、デノンは誰かにAが”地下街の悪魔”かもしれないと周りに言っているのは見たか？」
リヴァイ「周りに言う…？」
その瞬間、心臓が嫌な音を立てて鳴った。
リヴァイ「壁外の日、補給地点でデノンとコットが何やらひそひそ喋っていた…」
俺は言い終わって歯を噛み締める。もっと班員を、Aの扱いを俺が気をつけるべきだった。いや、むしろAの存在を他の班に託すべきだったか。
何にしろ後悔しても時は戻らない。
部屋に、何とも言えない空気が降り立ったとき。
団長室の扉が3回、ノックされた。
デノン「デノン・ダークとA・レナルドです」
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年9月29日 19時
