どこぞの怪盗、毎晩来るけどなんなんですか？

取り調べ ページ8

―――
――――――



キーンコーンカーンコーン




下校のチャイムが鳴り響く。


幸い今日は部活の無い日。

これでも私は剣道部所属だ。結構強い方…と思いたい。
大会もまあ、ちょくちょく行っている方である。


とりあえずどうしようかな。


『あ゛ー終わった終わった、こっからアニメイトで漁ろうかなどうしよ…』


蘭達とは帰るの別だし、色々やりたい放題だな…*ネカフェ行くのもアリだな…*ネットカフェ


悩み始めた途端、「あ！Aおねえさん！」と明るい声が聞こえた。

…嫌な予感がする。

聞こえなかったフリして、その声に背を向けて早足で進めば、クッと袖を引かれる。


嘘だろ、結構早足で行ったんだけど。



「なんで逃げたのー？」



ニコニコと笑顔でそう訪ねてくる顔が今は怖い。

スッと一歩後ろに下がれば、逃さないように一歩詰めてくる。



『…いや、特に理由はな』

「じゃあ僕と一緒に帰ろっかー！」

『…私用があって』

「行くよ？」

『…はい』



ガッシリと手を掴まれて連行される。


ちょっと君本当に小学生？信じらんねえくらい力強いんだけど。



『…ちなみに聞くけど拒否権って』


「あると思ってる？」


『思いたかったです。』





有無を言わせてくれよ、コナン君。

◆→←◆

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す