どこぞの怪盗、毎晩来るけどなんなんですか？

再会とは感動ばかりでは無い。 ページ20

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『…ねっみい』

「おい、シャキッとしろ馬鹿」

『あでっ』



同級生に頭叩かれた。

ひでえな、目覚ましは有り難いけど女子の頭ぶっ叩くって頭無事？？
とりあえずめっちゃ睨んでおいたけど。

電車の中で爆睡してたはずなんだけどなぁ…


ふあ…とあくびをし、平次達が通う私立改方学園へ足を踏み入れる。


ザワザワと微かにざわめきが起きる。
まあ分かるよ。こんな平日に普通学校行ってるはずの他校の生徒が来てんだもん。
うちの学校やべえって。



「お〜！帝丹高校からよういらっしゃりましたな〜！」



聞き覚えのある声が響く。

重い防具を背負ったまま振り返れば、見覚えのある色黒と天使が。



「あ！Aやん！久々やな〜！元気しとった？」

『和葉〜！マイエンジェル！！元気だったよ〜！』



遠山和葉。合気道の使い手という、「人は見た目によらない」を地で行ってる子。天使。


ここ最近やなことしかなかったから傷が癒やされるわホント。

抱きしめ合って感動の再会を味わっていると、道着の後ろの首元らへんをなにかに掴まれ、グッと引っ張られた。

ぐえっと声が漏れる。



「おーおー、Aさんやないか。俺は無視してソイツとは挨拶とは、いい度胸してはりますなぁ」

『…どちら様でしたっけ』

「最初に言うべきことは何や」

『…数ヶ月音信不通になって、すんませんした』




…そう。私は平次と少しの間共に居た仲でした。

ですが、ある日私は彼の前から姿を消してしまったのです。

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