37 お見舞い。4 ページ37
…
「……そーかよ」
そう言うと、真希はまた手を動かし始めた。
「真希ちゃん、なにしてるの?」
「冷ましてる。多少マシにはなんだろ」
慣れた手つきでかき混ぜて、ふうと冷たい息を吹きかける。
「ほら、食べてみ」
スプーンだけをずい、と差し出されて困惑する。
「んと、ありがと……?」
「? おう、食えよ」
(でも真希ちゃんがスプーン持ってるよ…?)
その距離では真希ちゃんを吹き飛ばしかねない。そういえば、さっきだって──そうだ、さっきもどうして真希ちゃんは私に近づけた?
お椀も……。いつもなら吹き飛んでしまう距離で私に体温計を渡したのは、なんで?
そこまで考えて、ぼやけていた思考が一気に覚醒する。
「ま、真希ちゃん、どこも痛くないの? 痛みがあったりとか……アザ! アザできてない?! えと」
「落ち着け落ち着け」
傷の一つや二つこさえてるんじゃないかと冷や汗が吹き出す。
「あ、お前気づいてないのか」
真希がなんでもない事のようにああ、と納得したような顔をした。
「今体が弱ってるからか知らんが、呪力は作用してないぞ。よって私はどこも痛くない」
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みみず2(プロフ) - なおこちらのコメントは後日削除させていただきますので、必要であればお控えくださいますようお願いしますm(_ _)m (2022年4月26日 6時) (レス) id: c96996a763 (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 途中でも読みたいので教えてください❗ (2022年4月26日 0時) (レス) id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 大丈夫です。 (2022年4月26日 0時) (レス) id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
みみず2(プロフ) - みさにゃんさん» コメントありがとうございます。2作目の方が作品途中で更新停止してしまっていますがよろしいでしょうか? (2022年4月25日 2時) (レス) id: c96996a763 (このIDを非表示/違反報告)
みさにゃん(プロフ) - 素敵な作品ありがとうございます❗ パスワードを教えていただきたいです。 (2022年4月24日 18時) (レス) @page48 id: 261ab17a8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みみず2 | 作成日時:2021年2月23日 21時