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幼馴染み 健永ツアー編 4 ページ41

Aside


不安そうに、健永が話し始めた。




健永「俺がキスマイの為に出来る事って、何だと思う・・・?」




「・・・健永が、キスマイの為に出来る事?」




健永「そして・・・ファンの為に出来る事。」




真面目な健永だから、きっとその事をずっと一人で、考え込んでいたんだろう。




「今のままの健永で、充分だと思うよ。」




彼の真摯な気持ちに、ちゃんと答えたいと思った私は、素直な気持ちを健永に伝えた。




健永「・・・。」




「健永の真っ直ぐな気持ちと優しさは、健永自身にとっても、キスマイにとっても素敵な魅力になっていると、私は思うよ。」




私の言葉を聞いていた健永は、そのまま黙り込んで何かを考えていた。




その様子に、"やっぱり私の答えでは役に立たなかったのか"と落ち込んでいると、




急に健永が、




健永「有り難う、A。
そうだよね・・・無理に探そうとしなくても、いつか俺にしか出来ない何かを、きっと見付かる事が出来るよね。」




そう言うと、素敵な笑顔を私に向けてくれた。




健永「いま無理矢理探して見付けた答えは、求めていた答えじゃ無いかもしれないし・・・。
そうだよね・・・ゆっくり探してみるよ。」




何かが吹っ切れたのか、健永の笑顔は何だかとてもキラキラしていた。




「きっと大丈夫だから。
健永なら探している答えを、必ず見付けだせるって信じてる。」




健永の生真面目な性格は、私が尊敬している所であり、大好きな所の一つだ。




健永「せっかくAが作ってくれた料理が、冷めちゃうね。」




健永の言葉で、私達は再び食べ始めた。




食事を終えると、支度を整えた健永が玄関に向かった。




私が見送りに行くと、靴を履き終えた健永が私の前に立った。




健永「また暫く忙しくて会えないけど、毎日電話するからね。」




そう言うと、私を抱き締めた。




「有り難う、待ってるね。
・・・でも、無理はしないでね。」




会えない事は寂しいけど、彼に無理をさせたく無くて、私は精一杯の笑顔を作った。




健永「大丈夫、無理はしないよ。
でも俺が寂しいから、毎日電話する。」




そう言うと、可笑しそうに私を見た。




きっと健永には、私の心の中が見えていると思ったから、




「待ってるね。」




私は素直にそう答えた。すると、




健永「行ってくるね。」




そう言って健永は、私に優しい笑顔を見せると、私の家を後にした。

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作者名:紅廉 | 作成日時:2018年11月20日 20時

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