私の幼馴染みその後３ (ページ34)

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幼馴染み高嗣ツアー編６ページ34

Aside

ドアが開くと、

高嗣「・・・A・・・起きてる？」

遠慮がちな声が、聞こえてきた。

私は返事をせずに、そのまま眠った振りをした。

高嗣「・・・A。
・・・なんだもう眠っちゃったんだ。」

尚も私が眠った振りを続けていると、高嗣はベッドまで近寄り、私の傍に腰を降ろした。

そして私の頭に手を乗せると、

高嗣「・・・ごめんな、A。
本当は俺、分かってるんだ。」

そう言って、優しく髪を撫で始めた。

高嗣「どんな時もAが、俺の気持ちを優先させてくれている事も、・・・忙しい俺の為に、淋しい気持ちをずっと我慢してくれている事も。」

「・・・。」

高嗣「ごめん。
お前に甘えて、我慢させてばかりで・・・。」

高嗣の申し訳なさそうな声や言葉に、胸が締め付けられた。

「・・・大丈夫だよ。
ちゃんと分かっているから。」

我慢しきれずそう答えると、高嗣は私の頭に置いていた手を、慌てて引っ込めた。

高嗣「えっ・・・A、起きてたの？」

驚いた高嗣が、私に声を掛けた。

私は身体をお越し、高嗣と向き合った。

「ごめんね。
自分が面倒臭いヤツだって、ちゃんと分かってるから。」

高嗣「・・・A。」

「そして高嗣が面倒臭い女が、嫌いな事も分かってる・・・。
ごめんね、我が儘言って。」

高嗣は黙って、私の話を聞いていた。

「こんな私だけど、高嗣にとって一番の理解者で在りたいと、ずっと思ってるからね。」

高嗣の目を見てそう話すと、突然高嗣に抱き締められた。

高嗣「・・・有り難う、A。
いつも、俺を信じてくれて。」

そう言うと高嗣は、強く私を抱き締めてくれた。

「大好きだよ、高嗣。」

抱き締められた腕の中で、私は思いの丈を伝えた。

高嗣「うん・・・俺も。」

高嗣の口から、"好き"と言う言葉を聞く事は出来なかったけど、照れ屋な彼が気持ちを伝えてくれた事が、私は嬉しかった。

高嗣「もう遅いから、そろそろ寝ようか。」

高嗣はそう言うと布団を捲り、私に入るように促した。

そして私が横になると、高嗣も私を抱き締めるように横になった。

高嗣「お休みA。」

そう一言私に告げると、おでこに優しくキスをした。

何時もと違う甘々な高嗣に、私の心臓はドキドキと音を立てていた。