私の幼馴染みその後３ (ページ13)

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幼馴染み俊哉ツアー編８ページ13

俊哉side

今年も、キスマイのツアーがやって来る。

舞祭組のツアーも終わりホッとしたのも束の間、アルバム発売やツアーの発表と有難い事に忙しくさせて貰ってる。

ぶっちゃけAとの時間が足りないと思える位、仕事が頂ける事に日々感謝している。

Aが居てくれる家に帰ることが、俺が本当の自分に戻るスイッチになっていた。

正直な話、おもしろい事を急に求められた時、正解かどうか分からなくなる俺は、無意識に不安そうな表情になってしまう。

そんな俺を暖かい目で見守ってくれるメンバーや、心配してくれているAが居てくれるから、俺は自分を信じてやり続けることが出来る。

そんなある日、姉ちゃんの彼氏の圭太君から連絡が有った。

"お互い仕事が忙しいだろう"と、連絡を取るのを極力しない様にしていたから、突然やってきたLINEに不安になった。

"なっちゃんには内緒にして欲しい。"と言われ、A経由で姉ちゃんの耳に入らない様、Aにも内緒で、圭太君と二人で会う事にした。

圭太君の話では、シンガポールの工場の技術者の欠員が出来て、その候補に圭太君の名前が上がっているらしく、上司から打診が有ったそうだ。

将来は姉ちゃんとの結婚とするつもりらしいが、今はお互い仕事優先で、良いと思っていたらしい。

"だけど暫くは、シンガポールで暮らす事になりそうだから。"と悩んでいるらしい。

「圭太君は、何を悩んでるの？」

圭太君の正直な気持ちが聞きたくたて、そう問い掛けると、

圭太「菜月が今の職場を辞めて、海外に付いて来てくれるのか。
それとも、俺を待っててくれるのか。
もしかしたら・・・"別れたい"って言われるかもしれないし。」

そう言って、困った顔をする圭太君の不安な気持ちは、俺には良く分かる。

俺だって、Aがこのまま俺の傍に、何時まで居てくれるのか、正直不安でしょうがない。

Aと結婚したいと思っていても、自分の気持ちだけで何時だと約束の出来ない俺は、圭太君より不安定な状況だ。

「圭太君はどうしたいの。」

俺の言葉に圭太君は、

圭太「菜月が今の仕事が好きな事も、その為に一生懸命努力してきた事も知ってるから、一緒に行こうと言い出せなくて・・・。」

その言葉から姉ちゃんの事を、本当に大切に想ってくれる事が伝わってきた。