罪作りなキミ。【七つの大罪】

#8　teddy bear ページ8

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「…何でって…お前が他の奴と仲良くするからだ」
「…え？」
「だってお前は俺のだろ？…俺以外、必要無いよな？」




あぁ、…完全に病んでしまった。
ボクのせいで、彼女のせいで。

正確には、ボクらのチカラのせいで。





「…ッ……」





彼女ってのはテディベアのぬいぐるみの、テディ。

可愛らしい黒のお洋服を着たお人形。
可哀想な事に片方の目が無いから、ボクが眼帯をつけてあげた。

不思議なことに彼女とボクの服装は一緒なんだ。
ステキだろう？…ボクもそう思う。

ボクは彼女のことを、妹だと思ってるよ。
…だって物心ついたときから、彼女はずっと一緒だったから。



彼女といると、皆はどんどん可笑しくなってしまっていた。怖かった。…でも、彼女の事を捨てるなんて出来なかった。


ずぅーっと、一緒にいたんだから。
ボクのたった一人の、カゾク…だから。


だからボクは肌身離さず持っているんだ。






「…ごめん、なさい」
「Aは素直だよな！
　そういうとこ、俺は好きだぜ。」




団長は優しく微笑んだ。
床に落ちてしまったテディを拾ってくれて、私に渡してくれた。




「…さ、行くか。
　多分、店…開店してっと思うぜ」
「ん。」




さっきの団長は、嘘だったかのようにほくそ笑んだ。


ボクはぎゅう、と彼女を抱き締める。




団長のその笑顔を見る度、ボクは苦しいんだ。
胸が、張り裂けそうな程に。







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