働くどっキュンM!LK 琉弥 お花屋さん編�� ページ15
彼は琉弥さんという名前で、近くに配送サービスなどもやっているということだった。
「最近、向こうのオフィス街にある喫茶店のマスターが、よく僕のところのお花を注文してくださるんですよ」
「あぁ、あのSNSで有名になったお店？」
「そうそう！300円でコーヒーとサンドイッチとケーキが食べれるお店！僕あそこのケーキ好きなんですよね〜」
なんていう何気ない会話だけでも、とっても楽しい。
琉弥さんも楽しそうに話をしてくれている。
そして、琉弥さんがとても花のことを好きだって言うのが、色んな会話で伝わってきた。
「琉弥さん、本当にお花好きなんですね」
「はい！あなたは、どうですか？お花、好きですか？」
「うーん。見てる分には好きですけど…、育てるのは少し苦手かもしれません…。すぐ枯らしてしまいますし…」
「…確かに…。でも、僕は花のそういうところも好きなんですよ」
そう言うと、徐に琉弥さんは大きな植木鉢の土を手で少し、掬い上げた。
「この土には、今まで枯れてしまった花が腐葉土になって混ざってるんです。こうやって、花は枯れても、次の花の為に、そして、また枯れてしまっても、そのまた次の花のために、どんどん命をつないでいってくれるんです」
そう語る琉弥さんの横顔は、とっても素敵で、とっても儚く見えた。
まるで琉弥さんも一輪の花の様だ。
「僕は、花のそういうところが一番好きかもしれません。って何話してるんだろ…。こんなこと話したことありませんでした…。すみません、退屈な話しちゃって」
「いえ、とっても素敵なお話ですね。私、もっと好きになりました」
「え…？」
「お花が」
「あ、あぁ…」
琉弥さんが歯切れの悪い返事をしたところで、私は時計に目をやった。
やばい。
まだ仕事の途中だった。
そろそろ行かないと。
「あ、私仕事の途中だったんです…。そろそろ行かないと」
「そうですか…。あ、そうだ…。もしお邪魔じゃなかったら、これだけ、受け取ってもらえませんか？」
そう言うと、琉弥さんは紫色の小さな花がたくさん付いた茎を少し剪定して、可愛らしい袋に入れて渡してくれた。
「わぁ、綺麗な花ですね！」
「お話させてもらって、とっても楽しかったんで、僕からのサービスです。これ、ハーデンベルギアって言う花なんですけど…。この花にはある花言葉があって…」
「へえ、どんな花言葉なんですか？」
「それは…"運命的な出会い"…です…」
END
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milkssss(プロフ) - Shiori さん» そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年12月5日 16時) (
レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
Shiori - このお話すごく好きです！！ 場面が驚くくらい想像できます、、(笑) これからも更新楽しみにしてます！(*^^*) (2019年12月4日 21時) (レス) id: aba1645da3 (このIDを非表示/違反報告)
milkssss(プロフ) - かなとさん» 失礼いたしました。ご指摘ありがとうございます (2019年6月30日 15時) (レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年6月30日 15時) (レス) id: cc384a4978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年6月30日 15時
