M!LKest -勇者M!LKの大冒険- 上 (ページ44)

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第十五話① ページ44

瑞生の水晶玉から出た仁人達は、それぞれの自己紹介、そしてこれまでの経緯を勇斗に話し終えた。

勇斗「そうだったのか…。俺…そんなことに…」

瑞生「本当に何も覚えていないみたいだね」

勇斗「うん…悪い…。なんかめちゃくちゃ迷惑かけたみたいで…」

太智「ほんとだよ、まったく！っていうのは嘘だけど」

柔太朗「まぁ気にすることはないさ。覚えていないほうがいいこともある。それに実は俺も操られていたんだ。お互い様だよ」

柔太朗は優しい笑顔でそう言った。

仁人「柔太朗…」

操られていたとはいえ、柔太朗は勇斗によって両親や兵士たちを殺されている。

しかし、柔太朗はそのことについて何も話さなかったし、これからも話さないだろう。

琉弥と舜太は、そんな柔太朗を後ろからぎゅっと抱き締めた。

柔太朗「な、何だよお前ら！」

琉弥「えへへ！なんとなく！」

舜太「そうそう、なんとなく！」

柔太朗「まったく…、好きにしろ」

2人なりの優しさに、柔太朗もまんざらでもなさそうな、嬉しそうな表情を浮かべていた。

瑞生「逆に考えよう。どこまでの記憶があるのかな？もしかしたら仁人たちの言う勇斗から出てきた煙の正体がわかるかもしれない」

勇斗「…確かあれは―」

勇斗は元々冒険家の家系で、世界中を冒険をしていた。

そして、神の導きにより、勇者の力が目覚めたのが約半年前のことだそうだ。

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