M!LKest -勇者M!LKの大冒険- 上 (ページ32)

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第十一話② ページ32

瑞生「…今夜はここで休もう。そこでしっかりと作戦を練るのも戦いの内だ」

仁人「そうだな。舜太、火を頼む」

舜太「はーい」

皆で集めた薪に、舜太は火をつける。

舜太「あれ？消えてもうた。薪少なかったかな？」

琉弥「俺、拾ってくるよ」

仁人「火が…。消える…。そういえばあの時…」

太智「どうした仁人？」

仁人は火の消えた薪を見つめたまま、黙り込んでしまった。

仁人「そうか…！わかったぞ！あいつの能力の正体が！！」

舜太「え？！ホンマに？！」

仁人「あぁ！そして今回の戦いにおいて重要なのは、お前だ！太智！」

太智「え？！俺！？」

仁人「お前の望み通り、今回はめちゃくちゃ目立てるぞ！」

太智「まじかよ！！やったぜ！」

仁人「それじゃあ、作戦を皆に伝える。明日の夜明けとともに作戦開始だ！」

―

地平線の向こうから太陽が昇り始める。

5人の勇者はすでに戦闘態勢で、魔王の住む館の前に立っていた。

館の入り口には大きな扉があり、どうやら出入口はその一つしかなく、窓は一切ない。

仁人「あそこから入るしかないようだな…。じゃあ昨日言った順番で陣形を作って、突入だ！」

4人「おう！」

昨晩のこと―。