第一話�� ページ2
仁人「怪しい奴と話すことなど何もない！」
神「いいや、そうはいかん。わしが神かどうかはもうこの際置いとくのじゃ」
そういうと自称神は雲の上に腰かける。
神「仁人、よく聞くのじゃ。おぬしは選ばれた勇者なのじゃ」
仁人「勇者…？」
神「そうじゃ。今、世界は魔王率いる魔王軍に脅かされているのは知っておろう？」
仁人「ええ、まぁ…」
神「この村からは遠い国のことだと思っているかもしれんが、奴らの魔の手はすでにこの国の隣まで来ておる」
仁人「確かに、最近村はずれに現れる魔物が多くなってきた気がする…」
神「このままではいずれこの世界は魔王の手によって滅ぼされてしまうじゃろう」
仁人「それは困る…」
神「そうじゃろ？そこでお主の出番なのじゃ！」
仁人「私の？」
神「お主には魔王を倒しうる勇者の力が眠っておる」
仁人「勇者の力…？」
神「そう。魔王を倒すことができるのは勇者のみ！つまりお主なのじゃ！」
仁人「私にそんな大それたことできるわけ…！」
神「何もお主一人にやれとは言わん。勇者はお主の他にあと6人おる」
仁人「え？そんなに？普通勇者って一人じゃね？」
神「7人の勇者の光がそろって初めて、魔王を倒すことができるのじゃ」
仁人「無視しやがった…」
神「おぬしにはこれから旅に出て、その6人の仲間を探してもらう」
仁人「そんな急に言われても…」
神「時間がないのじゃ仁人。今も世界のどこかで大勢の人が魔王軍によって苦しんでおる。それを救えるのはお主なのじゃ」
仁人「…。わかった。支度をしてくるからちょっと待っててくれ」
そういって仁人は体を起こすと、壁に掛けてあった黄色いローブを羽織り、身支度を整えた。
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作者名：milkssss | 作成日時：2019年7月15日 20時
