【FGO】抗えない誘惑【短編集】

#アシュヴァッターマン 婀娜 ページ31

『こ…これはこうして……えぇこんな短いのナース服…。』


今A未成年。彼にアピールする為にナース服を着用中であります。
実際医療機関で使われているナース服はこんなにも狙っているはずはないが、やはりこれは…狙っている。


『こんなのアシュに見られたら…。』


どんな反応をするか分からないが、もう仕方ないので最後まで着て部屋を出るしかない。
ダヴィンチちゃんと約束してしまったし、早速食堂へと向かった。




「先輩！……おっ、お似合いですね！」


食堂に着き、最初に会ったのはマシュだった。
私の格好を見た瞬間、顔を真っ赤にして一応の褒め言葉を貰う。君はいつも可愛い。


『ありがとうマシュ。…それにしても凄い装飾だね。』


ダヴィンチちゃんが言った通り、やはりハロウィンパーティーは行うようである。地獄だ。
私のテンションとは裏腹にマシュは可愛らしい笑顔で「はい！私も装飾手伝ったんですよ！」と元気に言った。


『そっか。お疲れ様！あ、マシュそろそろメディカルチェックの時間かな？』


マシュにはチェックの時間がある為、休憩の為にも促す。彼女は私に一礼した後、思い出したようにスタスタと走っていってしまった。


『この格好やっぱり着替えてこy』


「……ぉおおおおおおいマスタァァア一体誰にそんな破廉恥な格好させられたんだよぉおおおおおおおお!!!!!」


『うわぁぁあああアシュいきなり叫ばないでびっくりするんだよぉおおお！』



今回アピールする相手であるアシュにもう出会ってしまった。憤怒…怒ってる…これは流石に怒るよね…？


『お、お、怒ってます？よね？』


「…似合ってるけどよ。誰にされたんだよその服。まさかAが自分からするなんてのはねぇよな？」


意外と怒ってなかったし、何故か褒められたし、なんか名前呼びしたしなんなのもう心臓が持たないです。
アシュは出会い頭に叫ぶ癖があるのか分からないけど、少しびっくりする。


『いやまあ、ダヴィンチちゃんの差し金なんだけどね。良かった、褒めてくれて。』

段々彼の前でこんな格好をしているのが恥ずかしくなってきてどんどん顔が紅潮していくのが分かる。どんな顔をして彼と接していいのか分からなかった。


「んーまあ良いけどよ誰でも。ただ…」


『た、ただ？』


「そんな脚出されるとちょっと、な。」


そう言って照れながら笑ったアシュは、パーティーが始まる前に腰巻を持ってきてくれた。
無事彼にアタックが成功した私であった。

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