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「......はは、やってくれるなぁ......」
無残に飛び散った白く茶色い塊を握るとグチャリと潰れた。
所々黒い卵焼きを掴めば、ぬるりと泥がおまけとして着いてきた。
あぁ、そうか。
雨が降ってるんだった。
「っぅ......っ、」
ダメだ。泣くな。
今もそこの窓で見てるんだろ、知ってるぞ。
気配がバレバレ。私でもわかる。
B組の教室から、私を見て食べる弁当は美味しいか？
濡れた下手くそな弁当と、絶望の私を見て。
さぞ美味しいだろうね、貴方のお弁当は。
「......っく......ふぅ......っ」
リッカが私を待ってる。
今日のお昼ご飯はどうしようか。
忘れた、って言って購買に行こうかな。
雨はどんどん激しくなってくる。
早く中に避難しないと。どうして濡れてるの、って優しいリッカは心配してくるから。
さぁ、立ち上がれ。
大丈夫、私はまだ負けてな────
「おい！」
急に立ち上がった────いや、誰かに腕を引っ張られて立たされた。
「......レイ......？」
「お前、こんな所で何してんだよ！風邪ひくぞ！」
『雨』で目が濡れて、よく見えない。
なんでレイがここにいるんだろう。
「なんで......」
「ユウゴに職員室に呼び出された帰りだよ。そしたらお前がここにいるから......っ、とにかく！早く中入るぞ！」
「待って......」
ひっくり返ったお弁当箱にぐちゃぐちゃの中身を詰め直す。
......帰ったらお母さんに、ひっくり返しちゃった、って謝らなきゃ。
「なんだそれ......まさか、
っ、クソっ！」
レイは隣にしゃがみこむと、一緒に中身を片付けてくれた。
「レイ、手......」
細くて長い指が泥に染っていく。
「......こんなモン、お前の痛みに比べりゃどうってことねぇよ」
全て拾い終わると、レイは私の腕を掴んで走り出した。
降りかかる雨なんか、目にないような。
別棟に入り、ある部屋の前で止まるとレイはポケットから鍵を取り出した。
「......生徒会室？」
「そ。俺のサボり場」
「なんで鍵もってるの？」
「ノーマンからスった。俺をサボらせまいとしてるけど、そうはいかねぇよ」
「......どういうことなの......」
生徒会室に入ると、正面の執務テーブルが目に入った。
ここでノーマンは生徒会長の仕事をしてるのかな。
その前には向かい合った二人がけ用のソファーとローテーブル。
壁際には本棚がいくつか並んでいた。
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MiUmIu(プロフ) - 黒酢さん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2020年2月23日 23時) (
レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。続編でも面白くしていくつもりなのでぜひご覧ください！ (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - るみさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。続編が完成しましたのでぜひご覧ください！ (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - れいぴーなさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません。スパ子はスっとあたまに浮かんだので自分でも笑いました(笑) (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - 続編楽しみに待ってます!!!更新頑張ってください!! (2020年1月20日 18時) (レス) id: b9e11986f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MiUmIu | 作成日時：2019年7月9日 22時
