孤高にして、天才(2) ページ5
「お詫びに、私のことを紹介するよ。
かなり知りたがってたみたいだし？」
Aはバインダーを置き、パイプ椅子に座り直した。
「改めまして、この度君の担当となった観察官、Aです。よろしく。
ここには生まれた時からいる。
だから、君たちのような認識番号はナシ。
ぜひ普通に名前で呼んでね？」
一気にそれだけ喋ると、Aは白衣の裾を直した。
「さ、質問があるなら受けるけど？」
「生まれた時、って
君は農園に送られなかったってこと？」
「そうだね。
出生前診断、っていうのがあるんだけど、それで頭がいい子だって判明して、ここの施設に送られたんだ。
予想は見事的中しましたよ〜」
「頭、いいんだ」
「む、馬鹿にしたな？」
ここでも毎日のテストがある。
恐らくどの農園よりもレベルは高い、とAは言う。
「それだけは私も君と同じように受けてる。
未だにフルスコア以外取ったことないんだよーん」
「ふーん......。
それで、僕は一体、なんの実験をされるの？」
1番聞きたかったこと。
そもそも、ここがなんの実験を主としているのかも分からない。
「さぁね。それはまだ私にも伝えられていない。
だからまだ先なんじゃないかな。安心しなよ」
『安心しなよ』......？
その言葉をそっち側の人間が言うってことは......
.
この子は、敵じゃないのか？
いや、安心はできない。
さっきのことで、僕より頭が良さそうなのは判明してるし、
何より、何を考えているかが読めない。
今もニコニコ僕を見ているけど、その瞳の奥深くは、軽く恐怖を覚えるほど黒い。
.
「......なるほど」
ポツリとAが呟いた。
「今日はここまで。色々あって疲れたでしょ？
お風呂、トイレについては自由に使って。
ご飯は夜6時と朝の6時30分、そして昼の12時に支給される。
テストは毎朝9時から。そこで君の実力を測りたい。
あとのことは、また明日説明するよ」
バインダーを持つ手を振りながら、Aはこの部屋を後にした。
そのまま、ドサリとベッドへ倒れ込む。
GFより、柔らかかった。
.
「......疲れた」
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MiUmIu(プロフ) - みしょやす。さん» コメントありがとうございます！『皆様が驚くようなラストを』と思っていたので、そう思えて頂けて光栄です！もし次作が出来上がりましたら、そちらもよろしくお願いします！ご愛読ありがとうございました！ (2019年6月29日 13時) (
レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
みしょやす。(プロフ) - はじめまして！ 完結おめでとうございます、最後はああやって終わるのか…と朝から衝撃にあいました笑笑 毎回毎回楽しみにしていたのでそれが終わっちゃったのは寂しいですが、ズルズルやることなくスパッとしていていいなとも思いました！（何様だ）本当にお疲れ様です (2019年6月29日 8時) (レス) id: 5dafdcb4c2 (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - uaさん» コメントありがとうございます！ワンダーランドから読まれているのですね！？本当にありがとうございます！！すごく嬉しいです！次回作もぜひよろしくお願いします！ (2019年6月28日 22時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
ua(プロフ) - 完結おめでとうございます！そしてお疲れます！ワンダーランドからMiUmIuさんの作品を読ませていただきだいてます。主人公の設定とかストーリーが好きすぎてどうしようもないです笑新作が出来たらまた読ませていただきます！本当にお疲れ様でした！ (2019年6月28日 20時) (レス) id: bfc46cf277 (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - rin:)さん» わぁー！コメントありがとうございます！有難いお言葉.......光栄です！！ (2019年6月24日 19時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：MiUmIu | 作成日時：2019年6月7日 6時
