#28 妖狐としての幸せ ページ28
…アツキといた二年間ね
やっぱり幸せだったの
もちろん他のお相手と過ごしていた時だってとても幸せだった
でもこれまでは何十年もそばにいられて
最期の時も必ず一緒に過ごした
みんな私の手を握って
幸せだったって言ってくれて…
だけどアツキとはたったの二年間だったから
愛し抜くにも尽くし抜くにも
時間が短すぎてそれも割り切れないの
何よりも辛いのは
アツキの最期に一緒にいられなかったこと
だって居眠り運転の車なんかに命を奪われて
あたし一週間もそれ知らなくて…
あたしにもっと予知能力とかあったらよかったのに
そしたらアツキが助かったかも知れないのにって
せめて最期の時に手を握って
苦しまないで逝かせてあげたかった…
「…そうね
それが
私達妖狐がお相手の最期の時にしてあげられる唯一の事よね
手を取ってあの世に渡る時の苦しみを和らげて
幸せなまま旅立たせてあげる…
…それができなかったから
あんたは苦しんでるのよね…」
…新しい愛を求めなきゃいけないのも分かってる
アツキの事だもの
俺の事はいいから
誰かに出会って幸せに生きていけって言うに決まってる
ユノさんの事だって
そばにいるだけであたしの体に染み込んでくる
極上の『気』を感じてしまったもの
あんな優しい人の愛をいただけたら
あたしきっと心が満たされる…
…でもアツキがまだ心にいるの
悔やんでも悔やみきれない悔しさと一緒に…
長老様はあたしを抱きしめた
「…分かったわ
ごめんね
妖狐としての幸せの事ばかり言っちゃって
一族の長としての考えはそうなんだけど
あんたはあんただもんね
自分の心があるのよね…」
…いずれは
この心
変わる事があるかも知れない
だけど今は…
「そうね
時が癒してくれる事もあるでしょう
私も若い時はそんな時があった
辛くてどうしようもない時がね…
…さあ
私も帰るとするね
バイトもあるし
夜はマーくんとデートだし」
…ありがとう長老様
若い彼氏よね
マーくんによろしく!!…
「…うん
あのさ
ひとつ言いそびれたけど…
ユノさんがあれだけ強大な能力を持ってるとすると
相方のチャンミンも
多分それに相当する能力があるわよ
だって
どちらかが膨大な能力があって
それを二人で分け合ってるってことだもの…
要するに
真の能力者と
そこから分け与えられてる能力を保持していられる者…」
…なんかよく分かんないなあ…!!
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けぃたん(プロフ) - 実紅さん！！お話読んでてすごくおもしろいです！！お時間ある時に更新お待ちしてます♪ (2018年10月14日 16時) (
レス) id: 797f869983 (このIDを非表示/違反報告)
hunihuniyasuko(プロフ) - きゃ〜〜っつ、更新ありがとうございます。待ってました！！楽しみです。 (2018年5月17日 15時) (レス) id: aabcb05c36 (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 子育てにお仕事に大変なところ更新ありがとうございます♪〜楽しみに待ってますね♪ (2014年9月4日 21時) (レス) id: 8ce55d652b (このIDを非表示/違反報告)
悠貴 綾(プロフ) - 更新、お疲れ様です。気長に待ってますんで、無理せず頑張って下さい☆ 次、楽しみに待ってます(*´艸`) (2014年9月4日 16時) (レス) id: 3014534926 (このIDを非表示/違反報告)
KT(プロフ) - お疲れ様です。 楽しみ に して 待ってます！ (2014年9月4日 16時) (レス) id: f0217eb4f7 (このIDを非表示/違反報告)
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