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「今日、雨降るらしいよ」
今朝の天気予報でアナウンサーが言っていたことをふと思い出して言ってみる。その予報を聞いて慌てて傘を持ってきた。
「ふぅん」
対する海人は興味無さそうに相槌を打った。
今日は機嫌が悪い日なのかいつもみたいにニコニコしながら『一緒に行ける！』なんてこと言わない。
喧嘩した時のような気まずさを感じて、雰囲気に飲まれるままに黙ってしまう。
そのままお互い無言のまま電車に乗る。電車に乗ったらまず優太を探すのはもはや癖になってしまった。
あ、いた。
私が優太を見つけるのと同時に、優太も私を見つけたみたいで嬉しそうに手を振ってくる。
それに手を振り返そうと、腕を上げると海人に手を掴まれた。
そして、もう片方の手で目を塞がれ、私の視界は真っ暗になる。
「な、なに…？」
そっと手が外されたかと思うと私の目の前には海人が立っていて、もう優太のことを見ることは出来ない。
「昨日アイツとデートしてきたの？」
なんで知っているんだ、と思ったがあえてそこは気にしないようにして頷く。
「最近一緒に帰ってるのもアイツだよね」
一緒に帰っていること、気づかれていると思っていたけど全然言ってこないから案外気づかないものなんだ、なんてのんきなこと考えていたんだけど、やっぱりバレてる。
ガタン、と電車が揺れ、バランスを崩しそうになった私の腰を海人が支えてくれる。
「あ、ありがと、」
「俺、Aがいなくなったらダメかも」
ほそりと私にだけに聞こえる小さな声で囁かれ、そのまま抱きしめられる。
やっと開けた視界に映ったのは、じっと私達を見ている優太の姿。優太は私と目が合うと、気まずそうに後ろを向いた。
──絶対、勘違いされた。
電車が駅に着くと、海人が私の腕を引っ張ってくるのでつられるままに降りる。
「分かってて、やった？」
「んー？なんのこと？」
首を傾げてとぼける海人は絶対に、優太に見せつけるためにあんなことをしたに違いない。
「私、謝ってくるから」
「待って」
後ろに戻って、誤解を解こうとすると再び海人に腕を掴まれてしまって身動きが取れなくなる。
「Aがいなくなったらダメ、なのは本当だから」
行かないで、と消え入りそうな声で言われてしまえばもう私は海人に従うしかなくなってしまう。
ずっと、そうだった。海人が弱まってるところを見せられてしまえば無視なんてできない。
「…学校、行こっか」
諦めて、学校へと歩き出すと海人は嬉しそうに腕を組んできた。
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みく(プロフ) - ココナッツさん» すいません、間違えてパスワード掛けていたみたいです！外しました！大好きって言って貰えて嬉しいです。ありがとうございます！ (2019年11月20日 18時) (
レス) id: 40f869e6e0 (このIDを非表示/違反報告)
ココナッツ(プロフ) - あの、この場所ですいません！故意に恋して。のパスワードってどこでわかりますか、？あの作品大好きなので、教えていただけると嬉しいです！ (2019年11月19日 23時) (レス) id: 7e36391c02 (このIDを非表示/違反報告)
ささ(プロフ) - 岸くんの素直で純粋な所にキュンキュンしてしまいました。海人君との絡みもドキドキでした。岸くんから避けられる場面では苦しくて読みながら泣いちゃいました。また続きが読みたいです！ (2019年8月4日 10時) (レス) id: bafeb54348 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 岸くんの真っ直ぐに素直に気持ちを言葉にしてくるところと考えすぎて言葉を省いたり伝えるのをやめてしまうところが出ていて翻弄されてく感じでキュンキュンしました！一か月経った後どうなるのかとても楽しみです！ (2019年7月16日 5時) (レス) id: 1feca42a09 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - kayakoさん» コメントありがとうございます！岸くんに一目惚れされたら人生最高ですね笑勿体ないお言葉ありがとうございます！もう少しで完結ですのでお付き合いいただければ嬉しいです！ (2019年7月15日 19時) (レス) id: 40f869e6e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みく | 作成日時：2019年7月4日 19時
