退屈な人生②【ブルーロック】 (ページ33)

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凪「ありがとう…A」

ふわふわした毛が首にあたりこそばゆい

凪「俺Aの為にもっと強くなる」

貴『…』

あの凪さんが誰かの為にサッカーをするなんて考えられなかった

しかもそれが自分だなんて思うだろうか

私の手をぎゅっと握りしめる凪さんを見て、私はこんなにも思われているんだなと実感した

嘘偽りなく、私の事を…

凪「ねぇA、明日も凛ってくるの」

貴『ん？まあ二次セレクション中はくる予定ですけど』

凪「俺も参加していい？」

貴『凪さんも英語勉強するんですか？』

凪「んーんAに会いたいだけ
それと凛と2人きりにさせるのが嫌だから」

ペラペラと包み隠さず言う凪さんを引き気味にジトーッと目を向けるも、それすら可愛いと言って褒めてくる

やりづらい…

凪「ダメ？」

貴『…邪魔しないなら』

凪「やった〜」

やりづらいけど…

凪「久々にゲームしようよ」

貴『しません。勉強するんです』

凪「えーケチ。でも可愛い」

貴『はいはい』

真剣に想ってくれている凪さんに

私も向き合わなければいけない

貴『凪さん』

凪「ん？」

貴『これから先、世界へと行けるように私が凪さんをサポートします

凪さんが頑張ってくれるなら私ももっと頑張ります

だから一緒に、

世界一を目指しましょう』

彼が私に人生をかける、その代わりに私の人生を欲しい

そんな事、初めて言われて凄く驚いたけど
同時にとても嬉しかったんだと思う

私の人生には何一つ色が無かったのに、そこに価値を生み出してくれた気がして

凪「…なにそれ、プロポーズ？」

貴『違いますけど…でも聞いた事があるんです

〝天才はエサがあれば本気を出す〟と』

絵心さんが前に凪さんのプレーを見て言っていたこと

貴『世界一になったら

凪さんの願い事を一つ、私が叶えます』