◇172 ごめんな。坂本side ページ22
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「おやすみ」
『…』
テレビつけててもスマホ開いてても、全然内容なんて入ってこうへん。
出てくんのは打てなくなった原因てなんなんやろってことばっかで。
ももたろうにもきつく当たってしまうことが増えたのは自分でも重々わかってる。
今やって、一緒にベッド行こうなんて一言も言わんでそそくさと行ってしまって。
物わかりええから、なるべく俺をそっとしてくれてるんやと思う。
けど、こういう日々を過ごすたびに、またももたろうをひとりにしてしまったって思えて後悔する俺。
『はぁっー…』
大きなため息をひとつだけついて、ももたろうがいる寝室に入った。
小さな体をもっと小さくして壁側を向いてるももたろうを、そっと抱きしめる。
『ごめんな…』
罪悪感。
ももたろう何も悪くないのに当たられて。こんなちっちゃいのに、大きなものを抱えさせてしまって…
一人で眠るももたろうを抱きしめるたびにそう思う日が続いてる。
こんなんほんまにないようにせなって思いながら眠りにつこうとしたとき
「きゃあーーーー!!!」
『A!どないしたん!?』
「あっ…」
怯えながら震えてるももたろうは怖い夢を見てしまったようだ。
『大丈夫か?』
「うん… ごめん疲れてるのに起こして…」
声をかけると、ももたろうの口から出たのはまた俺の心配。
謝ることしかできない俺は、ほんまにバカやなってつくづく思う。
ぎゅうっとももたろうを抱きしめて、小さな手を包んだ。
力無く俺の指を握ったAに、もう一度だけ“ごめん”と囁いて。
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実玖(プロフ) - さやさん» ありがとうございます!明日は移行予定です! (2017年7月5日 22時) (レス) id: fb928da0c0 (このIDを非表示/違反報告)
実玖(プロフ) - えりさん» 私も苦手です…wwww (2017年7月5日 17時) (レス) id: fb928da0c0 (このIDを非表示/違反報告)
えり - 玉ねぎwwうんうん、わかる〜あれは慣れですホント(笑) (2017年7月5日 12時) (レス) id: 10f951dba3 (このIDを非表示/違反報告)
えり - お久しぶりです(*´ω`*)水っぽいものww夏場は私もそうやから人の事言えないです(笑) (2017年7月5日 12時) (レス) id: 10f951dba3 (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - テストお疲れ様です!楽しみにしてました((*´∀`*)) (2017年6月30日 20時) (レス) id: 93a99f4975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実玖 | 作者ホームページ:http://mikupepe//pa-na
作成日時:2017年4月21日 23時