6食目。 ページ7
五年後、バニカの元にとある縁談話が来た。
相手はマーロン国第三王子カルロス=マーロンである。
ロンとセレナは国王と王妃、縁談相手であるカルロスの前に跪いた。
「お目に上がり光栄です。わたくし、コンチータ家の侍従長を務めるロン=グラッブルと申します。」
「同じく、メイド長を勤めますセレナと申します。エルフェ人なもので、姓はありません。」
別にセレナはエルフェ人ではなかったが、姓がなかった。
いや、無いという訳ではないのだが、名乗りたくなかった。
セレナの髪色は緑のようなものであったし、エルフェ人だと誤魔化すのに不信感を抱かれることはないだろう。
そのあと、バニカや双子の従者…アルテとポロのことを説明したりしたが、船酔いをして気持ち悪かったセレナにはあまり内容がはいってこなかった。
次の日、バニカとカルロスはマーロンの王都バリティに出掛けていた。
セレナはそれについていかなかったのだが、特に何もなくて安心した…のはそこだけである。
夕食の際、アルテとポロの不満が爆発してしまったようである。
セレナはベルゼニアからマーロンの長い船旅のとき、お腹を空かせたりしないようにとお菓子を作っていた。
だが、そのときにアルテとポロはお菓子を食べ過ぎていた。
そこで怒ったロンが昨日の夕食と今朝の朝食を食べさせなかったのである。
実はセレナは残っていた数少ないお菓子を二人にあげようとしたのだが、ロンにばれてしまった。
腹を空かせていた二人がやっと食事にありつけると思ったら、味が薄く満足できなかったようだった。
そしてバニカのいる部屋まで来てしまったのである。
セレナは追いかけたのだが、あと一歩というところで部屋に入られてしまった。
セレナは部屋にいた兵に手伝ってもらい、二人を元いた部屋に戻した。
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いんく(プロフ) - 桜猫さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。一ヶ月一冊ペースで進めていくつもりですので、こちらもよろしくお願いします。 (2016年8月5日 19時) (
レス) id: 8afac89c30 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫 - こちらも読ませていただきます( ^ω^ ) (2016年8月3日 11時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いんく | 作成日時：2016年8月1日 22時
