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ゆっくり病室のドアを閉める。
視点を真下から目の前に移すと、
西蔭さんが丁寧にスイカを切っていた。
明日人先輩と凌平はFFIの代表選手に
選ばれたことを話していた。
｢Aも候補に選ばれたんだよね！｣
｢あ…っ、はい！｣
話を振られたことに対してビクッと肩を揺らす。
それに気づいた凌平に笑われた。
｢お前、緊張してんのか？｣
｢し…てないし！｣
実を言うと緊張してないかって言われたら、
緊張はしてるけど…。
あの時、見ちゃったからさ。
FFが終わった時に杏奈先輩が
野坂さんに告白してるところ。
気付いてたよ、杏奈先輩が野坂さんの事好きだって。
そりゃあ、私に魅力なんてないし
杏奈先輩ほど可愛くないし…
見て、見ぬ振りしたんだよ。
私が思い詰めてる間、3人は明日行われる
FFIの選手選考会についてずっと話していた。
｢そう言えばAちゃんって、
そう、知り合いというのは谷崎義弥、
通称"ようちゃん"だ。
ようちゃんは私が王帝月ノ宮でアレスシステムを
受けている時に勝手に話しかけてから仲良くなった。
幼馴染みたいな存在かな。
｢はい！ようちゃんのことですよね。｣
｢｢ようちゃん！？｣｣
2人とも目を見開いてこちらを見ている。
…なんでだろう？
｢"ようちゃん"ね。
良いあだ名じゃない。ねぇ西蔭。｣
｢…はい、そうですね。｣
野坂さんはクスッと笑う。
｢まさかあの子に幼馴染が
居るとは思わなかったよ。結構無口な子だからね。｣
｢そうなんですか！？ようちゃん、
私が話しかけると色々話してくれるし…｣
それだけ君のことを信頼しているんだよ、と
野坂さんは言ってくれた。
｢あだ名呼びって新鮮だよな！｣
な！灰崎！と笑いながら凌兵の肩を組む。
｢…さあな。俺は呼ばれたことないから知らん。｣
｢あ、じゃありょーちゃんは？｣
｢ちゃん付けするな！｣
｢りょーへーの意地悪。
茜ちゃんに言っちゃうぞ！｣
｢茜は関係ないだろ！｣
茜ちゃんの話になるとすぐに熱くなるんだから。
すると、微笑ましそうに会話を聞いていた
野坂さんに話しかけられる。
｢じゃあ、Aちゃんのこと
"はるちゃん"って呼ぼうかな。｣
｢…へ？｣
ほら、こういうところ。
狡いよ野坂さん。
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れもん。(プロフ) - 虎倉瀬さん» コメントありがとうございます！これからも更新頑張ります (2022年10月11日 18時) (
レス) @page40 id: be79fbde0d (このIDを非表示/違反報告)
虎倉瀬(プロフ) - この作品の夢主ちゃん可愛くてめっちゃ好きです！！！これからも更新頑張ってください！！！！！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 65921fec64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん。 | 作成日時：2022年3月5日 0時
