お見舞い ページ4
｢うーん｣
私たちはスーパーに来ていた。
何故なら脳腫瘍の手術をアメリカで受ける為、
日本の病院で検査をしている
野坂さんのお見舞いに行くからだ。
｢明日人先輩、これなんかどうです？｣
シャインマスカットを手に、明日人先輩に話しかける。
｢うーん、でもなんか違うんだよな…｣
一体何が違うというのだろうか。
野坂さんと言えば……豪華なものを
イメージしてしまうからなのだろうか。
｢春瀬。野坂が食べるとこ想像してみろ。
マスカットですらナイフで
切って食べそうなやつだぜ？｣
それもそうかぁ。と、納得してしまう。
やっぱり、もっと豪華なものじゃないと駄目かなぁ、
なんて思っていた矢先に
スイカとにらめっこする西蔭さんを見つけた。
｢あ、西蔭さん。こんにちは───｣
西蔭さんと話していると、どうやら彼も野坂さんのお見舞いの品を買おうとしていたところらしい。
そして新たに分かったことが。
野坂さんは"スイカ"が好きだということだ。
私も負けずとスイカを持ってレジに向かう。
"ありがとうございました"
なんて声がレジの店員さんから聞こえてきた。
私、明日人先輩、凌兵、西蔭さんで病院に向かった。
現に、私は元々姉ちゃんに用があって来たので、
後からお見舞いに行こうと思っていた。
｢あ、私ちょっと姉ちゃんの所に行ってきます。
その後合流するので、先に行っててください！｣
｢わかった！えっと、野坂の病室は───｣
病室の番号を教えて貰い、
姉ちゃんの居る所へと向かった。
｢姉ちゃん、忘れ物。｣
｢わ〜っ！ありがとうA！｣
ぎゅっ、と私を抱きしめる。
｢ちょ、姉ちゃん人見てるから、
ちゃんと看護師やって！｣
｢ちぇ、Aの意地悪。
まぁ、届けてくれてありがとう！｣
｢いえいえ。じゃ、お仕事頑張って。｣
｢はーい！｣
満面の笑みの姉が見れた私は
満足そうな顔をして野坂さんの病室に向かった。
病室の目の前に着くと、
中から微笑ましい会話が聞こえてきた。
すうっと深呼吸をしてノックをする。
コンコン
どうぞ、という声がしたのでガラっとドアを開けた。
｢…こんにちは｣
｢いらっしゃい、Aちゃん。｣
あぁ、彼はどれだけ私の心を
ときめかせたら気が済むのだろうか。
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れもん。(プロフ) - 虎倉瀬さん» コメントありがとうございます！これからも更新頑張ります (2022年10月11日 18時) (
レス) @page40 id: be79fbde0d (このIDを非表示/違反報告)
虎倉瀬(プロフ) - この作品の夢主ちゃん可愛くてめっちゃ好きです！！！これからも更新頑張ってください！！！！！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 65921fec64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん。 | 作成日時：2022年3月5日 0時
