隠していた感情 ページ28
何も出来なかった。
こうなる事は分かっていたはずなのに。
もしかしたら避けられたかもしれないのに。
豪炎寺さんには怪我を負わせてしまった。
円堂先輩に危害が加わりそうになった。
鬼道さんという大切な指導者を失ってしまった。
｢…なんで、何も出来なかったんだろう。｣
この都合の良い頭はいい所だけを記憶してやがる。
ご都合主義だ。
アニメの悪いところは直ぐに忘れる。
過去の私は馬鹿なのか？
そうだ、もっと強ければ…。
｢私がもっと、強かったら…｣
…練習、しなきゃ。
試合で疲れた身体のまま、練習着に着替えて外に出る。
"練習しないと追いつけない"
この考え方が生まれたのは
アレスシステムに参加していた時だった。
沢山勉強して、やっとみんなに追いついて。
小学生の時も、サッカーのジュニアの
チームに入っていたけど、いつもベンチ。
"お前みたいなのが出れるわけないだろ"
"下手くそ"
パスもできないくせに───
なんて、罵声を浴びて。
｢…強く、ならなきゃ。｣
精神的にも疲れているのに。
脳内には"強くなること"しか、
もっと上を目指すことしか、なかったのだ。
｢…引きずり込むなら今だな。｣
まるで狙いを定めたように、彼女を見つめていた。
"妖花の舞"
"ウィケッド・エンヴィー"
1番体力を使う技を練習するも、
何故か当たるのはゴールの横。
…なんで。
強くならなきゃ。
私はここにいる意味が無い。
どうして、どうしてなの。
なんでこんなに弱いの。
ﾊﾟﾀｯ
急に立ちくらみがして、私は倒れてしまった。
??｢…は？おい、しっかりしろよ。｣
なんて、声が聞こえたけれど、起き上がれなかった。
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れもん。(プロフ) - 虎倉瀬さん» コメントありがとうございます！これからも更新頑張ります (2022年10月11日 18時) (
レス) @page40 id: be79fbde0d (このIDを非表示/違反報告)
虎倉瀬(プロフ) - この作品の夢主ちゃん可愛くてめっちゃ好きです！！！これからも更新頑張ってください！！！！！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 65921fec64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん。 | 作成日時：2022年3月5日 0時
