1+1=LOVE〜Donghae〜

27;どこか似ている人 ページ27

*



自分の気持ちを受け入れるのが怖くて

あたしが立ち止まってる間に

ﾄﾞﾝﾍはもうあたしの事なんか嫌いになっちゃったのかな…




『汚らしい手で触らないで』




ひどいこと、言っちゃった……



ﾄﾞﾝﾍとジヨンが夜の街に消えていくのを見送ってとぼとぼと歩いてたら


ふと漂ってきたチゲの匂いで立ち止まった



「ここ……」



確か、近くにあるって言ってたﾄﾞﾝﾍのお母さんの……？


そっと近づいて中を覗くと、もう閉店時間が近いのか

店内には若い男性と年配の女性が後片付けをしているところで



あれがお兄さんかな？


ﾄﾞﾝﾍより少し控えめな感じだけど、体型とか雰囲気がどこか似てる…



で、あれがお母さん……



「！」



どどどどうしよう！目が合っちゃった！！



慌てて離れようとしたら、ガラッと戸が開いた



「そこのお嬢さん」



え？



「あなたよ、そう、あなた」

「………お嬢さんなんて歳じゃありません…」

「あら、私から見たらあなたは間違いなくお嬢さんよ？
もう残り物だけどよかったら食べて行って？」

「いえ、あの(汗)いいんです」

「さあ、遠慮しないで。ドンファ、そこあけて」

「あの！」



あたしが食い入るように覗いてたからだ


お母さんはさっさと店の中に入ってしまった



これは入らなきゃだめよね。


あたしがﾄﾞﾝﾍの同僚だって知らないし…



「すみません、もう閉店だったんですよね？」

「いいのいいの、今日はお客さんも少なかったし。あ、何にする？」

「え、っと……お任せで、いいですか？」

「いいわよ。ドンファ、海鮮チゲね」



そう告げると、お兄さんは無言でコクリと頷いた



ずいぶんﾄﾞﾝﾍとは違う印象だな……



お兄さんが厨房で作っている間も、お母さんはチョコチョコと店の中を動き回る



働き者なんだな……



やがて、運ばれてきたアツアツのチゲに、急に食欲が湧いてきた



「美味しそう…！」

「美味しいわよ〜、なんせ木浦から毎日取り寄せてる海鮮なんだから」

「いただきます！…………ん、美味しい！！」

「そうでしょう？(笑)」



あたしが食べる間、お母さんは付かず離れず寄り添っていてくれるようだった



「ごちそうさまでした」

「お粗末様でした」

「いえ本当に！すごく美味しかったです！！」

「よかった」




そう微笑んだその顔は、やっぱりﾄﾞﾝﾍにどこか似ていた




*

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