14;複雑な想い ページ14
*
「別にそんな大げさに考えることないでしょ？さ、行きましょ♪」
「え？あ！ちょっと！！」
いきなり、あたしの手を取ったﾄﾞﾝﾍはその手をギュッと握って
そのまま立ち上がるとどんどん歩いていく
「だ、ダメだってば(汗)」
「大丈夫ですって。ホントに美味しいから」
いや、そういう意味じゃなくて
「あ、それとも」
「キャッ！」
ピタリと止まるから、勢い余ってﾄﾞﾝﾍの背中にぶつかりそうになった
「急に立ち止まらないでよ！」
「チゲ、嫌いでした？」
振り返ったﾄﾞﾝﾍが心配そうに眉を下げた
「そ、そんなんじゃ…」
「あーよかった！じゃあ行きましょ！」
「あ、ﾄﾞﾝﾍ……」
ああ、そんな顔されたら断れない……
その時 _____
「A？」
ﾄﾞﾝﾍとすれ違いざま、その後ろにいるあたしに気付いた一人の男性があたしに声をかけた
「え…ジュ、ジュンス………」
「久しぶり……」
「………」
「その人……」
そう言うと、繋がれたままのあたしとﾄﾞﾝﾍの手をチラッと見た
慌てて振りほどこうとしたら強く握られて……
「離して……」
「やだ」
「ﾄﾞﾝﾍ…」
強く睨むと、ﾄﾞﾝﾍは目を伏せて手を離した
「そういうこと……はは、よかったね」
「違う、これは…」
「じゃあ」
「ぁ、待っ……」
「ヌナ」
強い口調で呼ばれて振り向くと、責めるような視線があたしを見つめた
なんであんたがそんな顔してるの？
再び視線を彼が去った方に移したら
すでにもう雑踏の中に消えてしまって彼の姿を認めることはできなかった
「………今日はもう帰ろう」
「ヌナ」
「ごめん、今度にして」
まさか……
こんなところで会うなんて
まだこんなにも、胸が騒ぐ
あの声、あの眼差し
なんだかわからない、複雑な想いがこみ上げてきた
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1048人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さくらこ(プロフ) - 彩さん» 彩さん、ありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉこれからもよろしくお願いします♪ (2014年11月24日 21時) (
レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - ゆいさん» ゆいさん、ありがとうございます♪引き続きよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2014年11月24日 21時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 読めました。更新楽しみにしています。 (2014年11月24日 21時) (レス) id: a4dd4acfd9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 見れました！ 本当、続きが読めて嬉しいです！ (2014年11月24日 19時) (レス) id: 6061a04eaa (このIDを非表示/違反報告)
さくらこ(プロフ) - 彩さん» 彩さん、新しいお話読めてますか？編集中だったのでパスワードをかけさせてもらってました。言葉足らずですいませんでしたm(._.)m (2014年11月24日 17時) (レス) id: c51219206a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくらこ
| 作者ホームページ：http://id41.fm-p.jp/390/cherryhae15/
作成日時：2014年9月24日 19時
