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髭切はいつも置いていかれる方だった
膝丸にも
元主にも
そして、小烏にも
自分だけが本殿に残り、惣領刀としていて
自分を置いていった二振
一振はその主が自分の主の癪に障り、打たなければならず
もう一振は所在不明となってしまっていた
それから何年、何十年、何百年会うことがなかった
千年を過ぎてから、自分達は見世物として飾られていた
その時、やっと膝丸に会えた
嗚呼、良かった。無事だった
そう思っていても、彼にあったとしても、もう一振の自分の写には未だ会えず、膝丸と別れてからまた悲しみに暮れた
それから、約190年くらい経って政府のものが来た
なんでも時間軸に敵があらわれ、自分達の歴史は愚か、日本中の歴史が正しくなくなってしまうと聞いた
ある役人が言った
膝丸と別れ離れもなかったことに出来るだろうと、そうなれば貴方の写の存在は無くなってしまいます
その言葉が嫌だった
あれは良くも悪くも自分の思い出だ、誰が変えさせるものか
それに、会いたいあの子に会えなくなる…いや、それを忘れるのは嫌だ
協力を承諾した
全ては、弟や写のあの子の為
だと言うのに僕の写は、僕を嫌った
悲しかった、平然を装った
無理だと思った時、昔のような酷いことをあの子に言ってしまった
嗚呼、やってしまった
そして、あの子は壊れてしまった
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中原三日月(プロフ) - 源氏兄弟と写しの心境がとてもよく分かり素敵なお話で考えさせられます。更新頑張ってください!応援してます! (2019年8月19日 17時) (レス) id: f8510eae2e (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - とても素敵なお話で楽しく読ませて頂いてます!!髭切と暗めの話が好きな自分にどストライクの小説で更新されるたびにワクワクして読んでいます!これからも更新頑張ってください!! (2019年8月19日 17時) (レス) id: e0cbedd7f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:自由陣 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rekishilov1/
作成日時:2019年3月25日 16時